暮らしの養生
食事
味(辛・苦・甘・酸・鹹(かん/塩からい味、昆布、漁介の海産物も含まれる))、性質(寒・熱・温・涼)、内容(穀物、果実、肉、野菊を考え、バランスの良い食事をしましょう。
朝食は「温かく消化の良いもの」、昼食は「栄養価の高いもの」、夕食は「少なめ(胃腸の負担を減らす)」を意識しましょうね!。
生活
身体を動かして胃腸の働きを促す。
おしゃべりや趣味を楽しんで、こまめなストレス発散を口胃腸に効くツボ「足の三里」をマッサージ。
ひざのお皿の下の縁から指4本分下がったむこうずねのすぐ外側
ツボ(経穴)
おしゃべりや趣味を楽しんで、こまめなストレス発散を口胃腸に効くツボ「足の三里」をマッサージ。
ひざのお皿の下の縁から指4本分下がったむこうずねのすぐ外側

備 考
過敏性腸症候群とは
心配事があると腹痛→下痢に…人口の約15%が発症している「過敏性腸症候群」なりやすい人の特徴は?
過敏性腸症候群とはどのような病気か
腸という臓器は「第二の脳」とも呼ばれるほど独自の神経ネットワークを多数持っており、脳からの指令が無くても活動することが出来ると言われています。
「腸脳相関」とは、生物にとって重要な器官である脳と腸がお互いに影響を及ぼしあうことを意味している言葉であり、ストレスを感じるとおなかが痛くなって便意をもよおすことも腸脳相関のひとつであると認識されています。
ストレスが発症に関連している過敏性腸症候群は、腹痛や腹部全体の不快感だけでなく下痢や便秘症状を伴う疾患であり、男性では腹痛やお腹の不快感をともなう下痢型、女性では便秘型として出現することが多いと伝えられています。
命に直結する致命的な病気ではありませんが、電車の中などトイレのないところでは非常に困るなど生活の質を著しく悪化させます。
過敏性腸症候群を発症する原因は、はっきりとはわかっていませんが、最近の研究では、何らかのストレスが加わると、ストレスホルモンが脳下垂体から放出されて、その刺激で腸の動きが悪化して、過敏性腸症候群の典型症状が認められると想定されています。
過敏性腸症候群では、腸が刺激に対して「知覚過敏」になり、ほんの少しの痛みやストレスから、脳のストレス反応を惹起して、症状が悪循環になるという負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。
過敏性腸症候群になりやすい人とは
腸管に明らかな炎症や潰瘍などの病変がないのに、腹痛や腹部不快感に下痢や便秘を伴う症状が続く病気を過敏性腸症候群と呼んでいます。
血液検査や内視鏡検査でも顕著な異常が見つからず、日々のストレスで腹部症状が悪化することから心身症のひとつとして認識されています。
過敏性腸症候群は、人口の約15%程度に認められるとされており、そのなかでも特に女性に引き起こされやすい疾患であると認識されていて、年齢を重ねるごとに罹患頻度は減少していくことが判明しています。
腹痛や腹部の不快感、下痢や便秘などをくり返す病気が過敏性腸症候群ですが、これはストレスを受けやすい20?40歳代に特に多くみられて、過労や睡眠不足、不規則な食生活や不規則な排便などが誘因となることが知られています。
ストレスや緊張によって自律神経が乱れると、腸管にけいれんが起きて排便のリズムが崩れることによって、下痢などの便通症状がもたらされることにも繋がります。
日々の生活のなかで緊張を感じて、不安になることがあると、腸全体の働きが影響を受けて、下痢などの症状が出現することがありますので、多大なストレスや過度の緊張などに伴って自律神経のバランスが崩れている人は過敏性腸症候群を発症しやすいと考えられます。
過敏性腸症候群の治療予防策は?
日常的に溜まった過労や睡眠不足が影響するだけでなく、食事が不規則な生活が長期的に継続されると身体がストレスを感じて、腸管運動が異常に活発化して下痢などの便通異常症状を引き起こして過敏性腸症候群を発症することにつながります。
これらの便通異常の症状に対して対症療法を活用して改善させることも一時的な対処法としては悪くありませんが、根本的に腹部症状を引き起こす原因となっている日々のストレスを解消して対策を講じることが最も重要なポイントと考えられます。
腸はストレスの影響を受けやすく極めてデリケートな臓器であり、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、腸管機能にも異常を呈して過敏性腸症候群を発症する可能性もありますので、ストレスを自分なりに上手に解消することが重要な観点となります。