肺炎は日本人に多い死亡原因の一つです。罹患者(りかんしゃ)の多くは高齢者で、その原因には「誤嚥」が深く関係していると言われます。

命にも関わる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」を防ぐためには、日頃の予防ケアがとても大切ですね!。

体質を整えて免疫力を高め、飲み込む力をしっかり養うよう心がけましょう。


概 要

飲み込む力と免疫力の低下が、肺炎の要因になります

「誤嚥」とは、本来なら食道へ送られるはずの飲み物や食べ物が、誤って気管に入ってしまう状態のことですよ!。

飲食物のほか、寝ている間に唾液やたんが気管に流れ込んでしまうこともあります。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」は、こうした誤嚥によって肺に細菌が侵入し、繁殖することで起こる症状です。

発症するのは主に高齢者ですが、これは年齢を重ねると飲み込む力が弱くなり、免疫力も低下してしまうためですよ!。若く健康な人であれば、異物が気管に入りかけても咳き込むことで外に出すことができます。

万が一肺に細菌が侵入し薫ぱ纏塚野鶴離農性融鰯蒼予防するためには、まず「肺」を強くして、身体の免疫力や体力をしっかり保ち細菌を寄せつけないようにすることが大切ですね!。

また、体内に「疾一余分な水分や汚れ一」が溜まっていると病の素因となりやすいため、疾を溜めないようにすることも重要です。

根本的な飲み込む力を養うためには、「脾胃(胃腸)」の働きを整えて食事をしっかり取り、体力を養うことも心がけましょう。

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、一度治っても同じように繰り返してしまう心配があります。

発症を防ぐためにも日頃からしっかり養生をして、体質を改善するよう心がけましょうね!。


主症状

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の典型的な症状

誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は命に関わることも多い病気です。次のような症状があればすぐに医師の診察を!

●発熱

●激しい咳が出る

●黄色い膿のようなたんが出る

●呼吸が苦しい



備 考

人間は通常、誤って飲食物や唾液を気管内に入れてしまう(誤嚥)と、せき込んだり、むせたりして異物を外に押し出そうとします。

これを顕性誤嚥といい、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)にならないための防御機構だと考えられています。

ところが、異物が気管内に侵入しても、むせることがない場合があります。これを表からわからない、つまり顕在化しないという意味から、不顕性誤嚥と呼びます。

不顕性誤嚥は、異物が気管に侵入したとしても、その感覚があまりなかったり、せき込む力が弱かったりしたときに起こるもので、嚥下障害の進行した状態と言えます。

不顕性誤嚥は症状が見られないため、いつも一緒に生活している家族でさえ見逃してしまい、重篤化してしまう怖い状態です。

よって誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を予防するためには、この不顕性誤嚥をいかにして早期に発見できるかが鍵となります。

これには専門機関での検査が必須となります。

では、不顕性誤嚥があると診断された場合、またそうかもしれない場合、家庭でできることは何でしょうか?

一つ目の大切なのことは、口腔ケアです。口腔内には善玉菌も多いですが、歯周病を発症する悪玉菌もまた非常に多く生息しています。

これらの悪玉菌(歯周病菌群)は肺炎の原因菌となります。よって、これらの菌をコントロールすることが、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を予防する重要なことなのです。

よく、口腔ケアというと、ただ歯磨きをすることだという認識がありますが、舌には舌苔(ぜったい)という歯垢と同じ細菌の塊が付着しています。

また、頬粘膜や義歯にも同じように歯周病菌群は住みついています。よって、歯や舌、頬などの粘膜、義歯をきれいにすることを総称して口腔ケアと呼ぶのです。