新緑がまぶしい、爽やかな季節になりました。旅行や行楽へと出かける機会も多くなりますが、この時期は紫外線や気温の上昇などによる"皮膚のトラブル"にも決意が必要です。そこで、春から夏にかけての皮膚のトラブル対処法をご紹介します。


概 要

皮膚のトラブル

体質を見直して、皮膚ト箏ブルを改善初夏の汗ばむ陽気に、落ち着いていた皮膚の発疹や、ジュクジュクする症状が再び出やすくなっている方も多いのではないでしょうか。

春から初夏にかけての季節は、木々が芽吹き、すべてのものが伸びやかに成長を始めます。人の身体も動きが活発になり、エネルギーを外へと発散するように。この働きによって体内の老廃物が外に排泄されやすくなり、皮膚の障害が起こりやすくなるのです。

皮膚障害は、気候や環境の変化、アレルゲンといった外からの要因「外因」と、身体の不調、アレルギー体質などの体内の要因「内因」、この2つの原因によって現れるものと中医弁証学では考えます。

例えば、五行学説では「皮膚」は「肺」にあたるため、まず肺を健やかに保ち、皮膚障害の外因である「風邪」を寄せ付けないことがポイント。一方、ジュクジュクした症状の原因は「湿邪」が原因となるため、余分な湿を排泄するため「脾胃」の機能を高めることも大切です。また、皮膚の炎症は、体内の熱を清することも改善につながります。

このように、皮膚障害は、表面的な症状を抑えるだけでなく、身体の中から改善していくことがとても大切。少し時間はかかりますが、日頃の養生を中心にしっかり体質を見直していきましょう。


治 療

これからの季節、気温はぐんぐん上がります。梅雨には湿気も多くなり、皮膚のトラブルが悪化しやすい時期です。
気候の変化に応じて症状別の食養生を参考に体質改善を心がけ、つらい症状をなるべく抑えるようにしましよう。



暮しの養生

暮らしの工夫で、良い肌状態を保ちましょう

皮膚を良い状態に保つためには、まず外からのトラブル要因を取り除くことがポイント。ホコリやペットの毛などが室内に溜まらないよう、こまめな掃除、換気を心がけましょう。入浴で皮膚を清潔に保つことも大切です。その際、石けんは低刺激で保湿性の高いものを選ぶと安心です。また、スキンケアも大切です。潤い成分として、高麗人参や当帰、紫根などの植物エキスにビタミンE、ヒアルロン酸などが配合された「瑞花露クリーム」などで、ていねいにお手入れしましよう。

おしゃれにもちょっとした工夫を。衣服は肌に優しい綿素材を選ぶ、アクセサリーは素材選びや付け方に注意する、化粧を控えめにする、などを心掛けましょう。また、洗濯用洗剤も自分に合うものを選び、衣類に残らないよう少量を使うようにしてください。

身体を整えるためには、まずバランスの良い食生活を。体内に毒素が溜まらないよう食物繊維などを多く摂り、便秘にならないよう気を付けましょう。また、甘いもの、油っこいもの、コーヒー、アルコール、タバコなどは控えめに。

そのほか、睡眠を十分にとる、生活上のプレッシャーを溜めないといった生活の注意も大切なポイントです。これからは新緑の美しい季節。緑が香る爽やかな空気をいっぱいに吸い込んで、毎日をいきいきと過ごしましょう。