ある日突然多数の住民が高熱を出し、震えがきて咳が盛んになった。

ヒポクラテス
たちまち村中にこの不思議な病が拡がり、住民たちは脅えたがすぐに去って行った。これは紀元前412年の「古代ギリシャ医学の父」ヒポクラテスによる記録である。

わが国では「三代実録」(862年)という古書物の中に「一月自去冬末、京城及畿内外、多患、咳逆、死者甚衆」と書かれている。


概 要

血清考古学的には1889年に感染した名残であるA型インフルエンザウイルス抗体(H2N2)が後に検出されているが、ウイルスが初めて人から分離されたのは1933年のことである。

スペイン風邪
人での流行の歴史は、H3N8(1900年)、H1N1(1918年スペイン風邪)、H2N2(1957年アジア風邪)、H3N2(1968年香港風邪)、H1N1(1977年ソ連風邪)、そしてH1N1ウイルス(2009年パンデミック)という順になる。

また、1940年に初めて分離されたB型ウイルスは、今でも流行を繰り返している。

感染症 時代 脅威
新型インフルエンザ 1918年:スペインかぜが大流行 世界で4000万人以上が死亡(当時の世界人口18億人)したと推定される
1957年:アジアかぜの大流行 世界で200万人以上の死亡と推定
1968年:香港かぜの大流行 世界で100万人以上の死亡と推定
2009年:新型インフルエンザ(A/H1N1)の大流行 世界の214カ国・地域で感染を確認、1万8449人の死亡者(WHO、2010年8月1日時点)



期間 感染地域 詳細 死亡者数 出典
1493 イスパニョーラ島
1558 - 1559 メキシコペルー
1732 - 1733 13植民地
1761 北米西インド諸島
1775 - 1776 イングランド [10]
1793 アメリカ
1847 - 1848 世界的 [11]
1850 - 1851 北米
1857 - 1859 ヨーロッパ、北米、南米
1889 - 1890 世界的 ロシアかぜ[注 1] 100万人 [12]
1918 - 1920 世界的 スペインかぜ 5,000万 - 1億人 [13]
1957 - 1958 世界的 アジアかぜ 約200万人 [14]
1968 - 1969 世界的 香港かぜ 100万人
1977 - 1978 ソ連 ソ連かぜ
2003 - 2004 福建かぜ
2009 - 2010 世界的 2009年新型インフルエンザの世界的流行 14,286人 [15][16]


備 考

インフルエンザの流行(influenza pandemic)は、過去140年間で5回のパンデミックが発生しており、1918年のパンデミック(スペインかぜ)が最も深刻でありました。

スペインかぜでは、世界で5000万-1億人の死者を出したと推定されていますね!。

最近の2009年新型インフルエンザの世界的流行では、100万人弱の死者が出ているが、これは比較的軽度と考えられています。

パンデミックは不規則に発生します。

世界保健機関は、ある新型のウイルスが最初の数人に感染し、それが世界中に移動するプロセスを、6つのステージに分類していますよ!。

これは主に動物に感染するウイルスから始まり、それが動物から人に感染するものであった場合(新型インフルエンザ)、ウイルスが人同士で直接広がり始め、最後には新型ウイルスによる感染が世界中に広がるパンデミックとなるというステップです。 大正時代のスペイン風邪