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アレルギー性鼻炎(目次)
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花粉症

概 要

アレルギー性鼻炎(目次)

鼻は肺が外界に開く所であり従って鼻腔は漢方では肺に属す。

漢方的にはアレルギー性鼻炎では内因的要素が重要で、体内に過剰な水飲があって痰飲と化して肺(上気道)にあり、それが風(アレルゲン)や寒(寒冷刺戟)等の外因によって刺戟されると流涕(鼻汁)と化して鼻腔に流れ出し、クシャミ、鼻汁、鼻閉を惹き起こすものと考えられる。
内経の臓象学説によると、水分の代謝は先ず脾によって吸収されて肺に運び上げられ、肺から一部は汗として皮膚に排泄され、残りは腎の働きによって三焦を通って五臓六脇に四布され、最後は膀胱に集められて一部は再利用され、残りは尿となって排泄されると考えられている。(基礎篇一気、血、水:津液の代謝参照)

従って体内の水分を調節に関係するのは、脾、肺、腎の三臓で、このうちの何かの代謝や働きが失調しても水分の分布や排泄が正常に行なわれなくなり体内に異常な水分(疫飲)が生じる。

従ってアレルギー性鼻炎は肺の病として現われるが、それは標(症状)であって、その本(原因〕は肺ではなく脾や腎の虚に起因した水飲代謝の失調である場合が多い。

鼻アレルギーの発作(症状)が起っている時は標治を優先し、病状が寛解した時期に本治により体質改善をはかる。


治 療

処方の運用

1.標治法(発作時)
寒熱、虚実、表裏の弁別が大切である。
1)風寒証
元来肺に寒飲があって風寒の邪に誘発されて、鼻汁、鼻閉が生じるタイプである。
無色で薄い大量の鼻汁、鼻閉、クシャミの連発がある典型的な鼻アレルギー発作はこの型のものである。舌質淡紅で舌苔は白で湿っている。
表証を伴うものと、表証の顕著でないものとがある。表証を伴うものは且永は浮で、発熱悪寒に頭痛を伴うこともある。虚実があり、実証の者は且永浮緊で無汗、虚証の者は豚浮緩で微自汗を伴う。
表証の無い者は裏寒の症候だけが顕著で裏証のため昧は沈あるいは寒飲のため弦豚を現わす。
小青竜湯(麻黄、桂枝、新薬、五味子、細辛、乾姜各3.O、半夏6.0、) 本方はアレルギー性鼻炎治療の代表的な方剤である。

2.本治法(寛解期)
本治は発作の寛解期に発症の原因となっている体質的欠陥を矯整するもので、具体的には五臓の中で体質的に弱い臓を補って強化する。







備 考

あじの開き

花粉を吸い込まない防御策と免疫カをアップする食生活で予防

花粉症予防のポイントは、まずアレルゲンとなる花粉を吸い込まないこと。 できるだけ花粉と接触しないことが症状の緩和になります。まだ花粉症にかかっていない人も、花粉許容量を超えると発症する可能性がありますから、外出時には天気予報の花粉飛散量をチェックして、マスクをするなどの防御策をとるようにしましよう。

帰宅時にはうがいや手洗いを習慣にし、体に付着した花粉を取り除きます。 洋服にも花粉がついているので、コートにブラシをかける、こまめに洗濯するなどの工夫を。洗濯物や布団も室内に干すか、乾燥機を使用するのがおすすめです。外に干す場合は、花粉飛散量の少ない日を選ぶようにしましよう。

花粉症などのアレルギー体質を改善するには、毎日の食生活も重要なポイ ントです。食生活が不規則だったり、栄養バランスが崩れたりすると、免疫機能が低下する結果になり、それがアレルギーになりやすい体質を作る原因の一つになります。単品食ではなく、いろいろな食材をバランスよく摂取することがベストですが、特に体の防衛力を高めて抵抗力を強化するビタミンやミネラルが不足しないように心がけることが大切です。

また良質のタンパク質をとることも大切ですが、肉類は胃腸に負担をかけ やすく、熱がこもりやすいので、魚中心のメニューに。特にサバやアジなどの青魚には、血液をサラサラにするEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれ、アレルギーの症状を出にくくする働きがあります。バランスのとれた食事で免疫力をアップし、花粉症に強い体質作りを心がけましょう。


区切り

双 喜夏バテ提灯花
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