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肺熱(表熱)証
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花粉症

概 要

肺熱(表熱)証

風熱の邪を外感して発生する鼻炎である。臨床的には副鼻腔炎や扁桃炎を合併している例が多い。肺熱証を呈し、黄色粘調な多量の鼻汁、或は鼻閉、頭痛、口苦等があり、舌質は紅、舌苔は白或は白黄色。脉は一般に浮数であるが、肺陰虚熱のものは沈細数となる。


治 療

小青竜湯合桔梗石膏(半夏6.O、麻黄、桂枝、持薬、五味子、細辛、乾姜、甘草各3.0、桔梗3.O、石膏10.0)
表寒内飲証を治す小青竜湯に消炎清熱排膿の桔梗石膏を合方することにより、肺熱により濃い粘梱な鼻汁を出す鼻炎に用いる。
荊芥連窓湯(柴胡、桔梗、白花各2.O、荊芥、連翅、防風、薄荷、黄連、黄苓、黄柏、山梅子、地黄、当帰、持薬、川芦、枳殻、甘草各1.5)
本方は温清飲加柴胡、薄荷、連魁、荊芥、防風、白花、桔梗、甘草である。
温情飲は情熱鴻火と補inLの働きを持つ。
柴胡、薄荷、連麹は辛涼解表剤である。
荊芥、防風、白花は辛温解表剤である。
桔梗は怯疾排膿作用。
甘草は消炎と諸薬を調和する作用。
本方は一貫堂医学で青年期の解毒証体質を治す処方である。解毒証体質とは肝気欝結と肝血虚があり、それに熱証を伴っている体質で臨床的にはアレルギー傾向と慢性炎症を有し、肺肝、清熱、解毒の適応となりやすい体質を持つ者ものである。本方は主として上焦の熱毒(炎症)に用いられる。臨床的特徴として皮膚は浅黒く乾燥し、肝経に沿って知覚過敏、或は胸脇苦満が見られる。
辛夷清肺湯(石膏、麦門冬各5.0、黄苓、山楯子、知母、百合各3.O、辛夷、枇杷葉各2.O、升麻1.0)
肺熱があって肺陰が損傷され肺の虚熱が上炎して鼻閉、粘桐な膿性鼻汁、咽痛、粘疲、口渇、頭痛等の症状を呈するものを治す。清肺滋陰と共に通籔。
黄苓と知母の二葉は相須の関係にあって肺熱を清す。
山樋子と黄苓を配合して肺の湿熱を濡す。
石膏は清熱潟火、肺熱を清す。
枇杷葉は、清熱(消炎)し肺熱上逆を降泄す研百合と麦門冬は共に肺の陰虚熱を清す。
辛夷は表の風寒を散じ温肺通鼓する。
升麻は風熱を散ずると共に咽喉や鼻腔の瘡瘍を治す。
全体として本方は肺に実(湿)熱と虚(燥)熱が錯雑し、肺熱上亢して鼻炎症状を呈するものに対応した処方である。
麦門冬湯(麦門冬10.0、梗米、半夏各5.0、大裏3.0、人参、甘草各2.O)
本方は大逆上気、咽喉不利して、咽喉部の刺戟感、反射性咳漱発作、或はクシャミの連発等を呈する者を治す。本方の病態は胃に虚熱があって津液が不足し、その虚火が上逆して肺に燥熱を生じ、その結果咽喉不利、大逆上気の症候を生ずるものである。
従って本方証のクシャミは咽喉頭や鼻の燥熱の刺戟によって生ずるものなので、鼻汗は殆どないか出ても粘性の鼻汁が少量出るだけである。
麦門冬は肺を滋潤し、胃気を補益し、心熱を清す。
人参、甘草、大裏、梗米はいずれも胃陰を滋し、津液を生じ、肺の情熱滋潤をはかる。
半夏は温燥化疲、逆気を下降させるが、麦門冬始め潤燥の効能を持つ諸薬の中に反対に燥湿の半夏を1味配剤することにより、潤燥の薬性を一層増強させる反佐の作用を有している。


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備 考

あじの開き

花粉を吸い込まない防御策と免疫カをアップする食生活で予防

花粉症予防のポイントは、まずアレルゲンとなる花粉を吸い込まないこと。 できるだけ花粉と接触しないことが症状の緩和になります。まだ花粉症にかかっていない人も、花粉許容量を超えると発症する可能性がありますから、外出時には天気予報の花粉飛散量をチェックして、マスクをするなどの防御策をとるようにしましよう。

帰宅時にはうがいや手洗いを習慣にし、体に付着した花粉を取り除きます。 洋服にも花粉がついているので、コートにブラシをかける、こまめに洗濯するなどの工夫を。洗濯物や布団も室内に干すか、乾燥機を使用するのがおすすめです。外に干す場合は、花粉飛散量の少ない日を選ぶようにしましよう。

花粉症などのアレルギー体質を改善するには、毎日の食生活も重要なポイ ントです。食生活が不規則だったり、栄養バランスが崩れたりすると、免疫機能が低下する結果になり、それがアレルギーになりやすい体質を作る原因の一つになります。単品食ではなく、いろいろな食材をバランスよく摂取することがベストですが、特に体の防衛力を高めて抵抗力を強化するビタミンやミネラルが不足しないように心がけることが大切です。

また良質のタンパク質をとることも大切ですが、肉類は胃腸に負担をかけ やすく、熱がこもりやすいので、魚中心のメニューに。特にサバやアジなどの青魚には、血液をサラサラにするEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれ、アレルギーの症状を出にくくする働きがあります。バランスのとれた食事で免疫力をアップし、花粉症に強い体質作りを心がけましょう。


区切り

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