むくみによる「下半身太り」に効く漢方

水の巡りを調え、体内の過剰な水分を追い出す

体の中に過剰に水分が溜まるとむくみになります。


概 要

食べ物などから吸収された水分は、体を巡って排泄されますが、その流れがスムーズでなくなると、水分が過剰な状態となって、むくみ、さらには「下半身太り」を引き起こします。

「漢方薬では水の巡りを調えることで、むくみを解消させていきます」。

彦田さん(女性、37歳) 「むくみやすい体質です。とくに午後から脚がむくみます。疲れやすくて、体調が良くないときに、むくみが特にひどくなります」

彦田さんは一日中座りっぱなしのデスクワーカーです。若いころから疲れやすく、あまり食欲がない方だといいます。便は軟らかめで、便秘をしたことはありません。むくみのせいか、手足が重だるく感じることもあるそうです。舌は白っぽく、表面に白い舌苔がべっとりと付着していました。

むくみは、体内にたまった過剰な水分が原因で起こります。「夕方になると脚がむくむ」「朝起きると顔がはれぼったい」「手の指がむくんで指輪がきつい」などの自覚症状が現れます。

下半身のむくみがなかなか治らず、いわゆる「下半身太り」のような状態で悩む人も少なくありません。太る原因は「脂肪」または「水分」のどちらかが余分になっているためですが、下半身太りの場合は、後者が関係しているケースが大半です。

漢方でむくみは、「体の機能単位である五臓六腑の機能がバランスを欠くことで、体内の水分の流れが停滞して生じる」と考えられています。こうした慢性的なむくみを解消するにも、漢方薬が効果を発揮してくれます。

むくみの原因は、五臓六腑の機能低下によって発生した「内湿」

むくみは、体液の流れが滞ることが原因で起こる。

体内に停滞する異常な水液のことを内湿(ないしつ)といい、むくみと深い関係にあります。

体内の水液を調節する機能を、漢方では「三焦(さんしょう)」という概念でとらえています。「三焦」は五臓六腑(*)の1つで、全身に広がるすべての臓腑を包み込む膜状の組織です。「気」や「津液(しんえき)」は、この三焦を通って全身を流れていく(三焦気化)とされています。「気」は生命活動全般に関わるエネルギーを、「津液」は組織間液やリンパ液など人体に必要な液体を指します。

むくみは、この三焦気化がスムーズに機能しなくなったときに、体液の流れが滞り、内湿が溜まることで起こります。三焦気化は、水分の吸収や循環、排泄に関わる「脾」「肺」「腎」「肝」からの影響を受けると考えられています。

五臓六腑 ※五臓六腑とは…漢方において、からだの機能を示す言葉ですよ!。

「肝」「心」「脾」「肺」「腎」という5つの機能的単位(五臓)と、「胆」「胃」「大腸」「小腸」「三焦」「膀胱」といった6種の中空の器官(六腑)を指します。

それらのバランスを調えることにより、病気を治療します。

主に「肝」は自律神経系、「心」は循環器系、「脾」は消化器系、「肺」は呼吸器系、「腎」は内分泌系や生殖器系の機能が当てはまります。

「脾」や「肺」の機能改善でむくみ解消

むくみのセルフチェック(1)

むくみのセルフチェックリスト。症状によってふさわしい漢方薬が異なります。

彦田さんの証は「脾虚湿滞(ひきょしったい)」です。消化吸収を司る「脾」の機能が弱い体質であるために水液の動きが鈍くなり、体の中に内湿が溜まったことでむくみが生じていました。疲れやすい、軟便、体が重だるい、舌が白っぽい、舌苔がべっとりと湿っている、などがこの証の特徴です。

この証に対する、代表的な処方は六君子湯(りっくんしとう)です。 胃腸の機能を高めて湿邪(体に悪影響を及ぼす過剰な水分や湿気)を取り除きます。 彦田さんも六君子湯を服用し、8カ月ほどでむくみがなくなりました。 いい形の便が出るようになり、疲れにくく元気になったと話していました。

先の症状のうち、便がさらにゆるく、ときに水のような便が出る人は参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)が効果的です。

一方、「肺」の機能が乱れて、むくみがひどくなる場合は、「肺気虚(はいききょ)」証となります。 体表のバリア機能や全身の水分代謝を司る「肺」の機能が乱れるためにむくみます。 かぜを引きやすかったり、よく汗をかく人は、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を選ぶといいでしょう。

冷えが伴うむくみ、月経前のむくみに効く漢方

佐藤さん(44歳、女性)

「典型的な下半身太りで、しかも冷え性です。とくに午後から脚がむくみ、夕方には膝から下がパンパンに張って、靴がきつくなります」

むくみのセルフチェック(2)

佐藤さんは、夏の冷房が苦手だといいます。トイレにあまり行かない方だと話していました。白っぽい色の舌をしています。

佐藤さんの証は「腎陽虚(じんようきょ)」です。「腎陽虚」とは、腎の機能が低下する「腎虚」の程度が進んだ状況で、冷えを伴うのが特徴です。腎虚のために水分の三焦気化が滞り、内湿が停滞し、むくみが生じています。

この体質には、体を温めて腎機能を強める漢方薬を使います。代表的な処方は八味地黄丸(はちみじおうがん)です。明らかに尿の量が少ない、回数が減っているのならば牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)を用います。佐藤さんは牛車腎気丸を服用し、1年近くかかりましたが、むくみを解消しました。さらに、冷えも改善されました。

なお、女性の場合、月経前にむくんだり、いらいらしやすいといった症状があれば「肝鬱気滞(かんうつきたい)」証が考えられます。「肝」の気の流れが滞りやすいために、内湿がたまり、むくみが発生します。この証には、肝気の流れをスムーズにする四逆散(しぎゃくさん)を使います。

肝鬱気滞の症状に加えて、疲れやすい、吐き気がするなどの自覚症状もあるようなら、四逆散より小柴胡湯(しょうさいことう)の方が適しているでしょう。


主症状

慢性的なむくみ(特に下半身)、足腰のだるさ、腰痛、冷え、頻尿、尿漏れ、めまい、耳鳴り、物忘れ


使用漢方薬

次の漢方薬が、むくみ(浮腫)・下半身のむくみ・に対してよく効く可能性が高いです。

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処方名:六君子湯

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処方名:参苓白朮散

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処方名:防己黄耆湯

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処方名:小柴胡湯

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食 養

食養むくみ(浮腫)-下半身のむくみ-対応の方は、次の食材を積極的にお召し上がりください。

肉 果物 野菜 温野菜 魚

黒色、温性の食材で腎を養う

くるみ、黒豆、黒ごま、山芋、にら、きのこ類、松の実、えび、栗、えび、なまこ、スッポン、羊肉


ツボ(経穴)

ツボ 日々の身体ケアにおすすめの「ツボ(経穴)押し」ですよ!。

胃腸トラブルから婦人科疾患、不眠、腰痛、むくみまで、さまざまな不調の改善に効果が期待できる"下半身のツボ"をご紹介します。

ちなみに、ツボはーカ所でいくつもの不調に対応できる優れものです。

その仕組みは次の通りです。中医学では、人の身体には気・血の通り道「経絡(主要12本)が巡っていて、それぞれの経絡が特定の臓器と関わっていると考えます。

ツボ(経穴)は、この経絡の要所要所にあるターミナル駅のような存在です。

ーカ所のツボにいろいろな経絡が乗り入れているため、複数の臓器に働きかけることができるのです。ツボを上手に活用することは、心身を整える一助になりますね!。

●ツボ押しのポイント:「気持ちいい」「痛気持ちいい」と感じる<らいの強さで親指など指の腹で3~5秒押し、1力所4~5回繰り返します。痛いときは無理をせず、やさしくマッサージをしましょうね!。


暮しの養生

ウォーキング ●運動やストレッチを習慣にして、血流&代謝アップを考慮しましょうね!。ウォーキングは1日7000~8000歩を目安に実行しましょう。

毎日の入浴 ●毎日の入浴で発汗を促して。身体が温まるので血流改善にもつながります。

スムーズな排尿・排便 ●スムーズな排尿・排便で、余分な水分や老廃物を溜めない体質になる事をめざしましょう!。

マッサージ ●入浴中はマッサージに最適です。むくみの気になる部分をていねいにほぐしましょうね!。

食事 ●「脾胃(胃腸)」に負担をかけない食事を意識してください。塩分、こってりした料理、甘いもの、冷たいものなどの取り過ぎに気をつけましょうね!。