いきいき長生き!
日本は世界でもトップクラスの長寿国です。せっかくですから、なるべく病気をせず、自分の力で元気に長生をしたいものですね!。いつまでもイキイキとした毎日を送れるよう、気になる認知症の予防と対策についてご紹介いたします。
①高齢化社会の到来をひかえ、脳循環代謝改善薬に期待が集まっていますが、その効果はいまだ満足のいくものではないし、副作用も無視できません。
一方、漢方薬で本症に有効なものが挙げられており、特に黄連解毒湯、釣藤散、当帰芍薬散などの効果について、詳細に報告されています。
一般的には漢方薬を使用することで精神的に落ち着き、食欲が出て精神的にも肉体的にも活気が出ることが多いです。
②本病には全身状態の低下している方が多く、このような方に漢方薬を投与すると、体力増強をはかることができます。
③痴呆症は、急ピッチで高齢化が進む日本でも他人ごとではなく、深刻な社会問題になりつつあります。脳血管性痴呆症の場合、高血圧や動脈硬化などの成人病に注意し、血栓を予防することで発症を未然におさえることができます。漢方では、冠元顆粒のような活血化瘀(血流改善)薬が最も効果的です。
一方、アルツハイマー型痴呆症の場合には、原因が不明で、治療にも決め手がないといわれています。ただ、現代医学の検査によると、脳の萎縮と極端な脳血流の低下がみられることが分かっています。
中国漢方には「腎は骨をつかさどり、髄を生じ、脳は髄の海」という言葉があり、脳の萎縮を腎の精・髄の不足(腎虚)からくるものと考えています。したがって漢方のアルツハイマー予防法は、腎の精・髄をおぎなう補腎法と、脳血流を改善する活血化瘀法の、二つの組み合わせが基本になります。
ところで先頃、米国シカゴで開催されたアルツハイマー学会で、漢方薬の薬理に関する注目すべき報告がありました。
アルツハイマー型モデルマウスに、補腎薬の参茸補血丸と冠元穎粒を組み合わせて投与したところ、記憶と関係が深いアセチルコリンの減少を防ぎ、記憶障害などの痴呆症状の進行を止めたというものです。「補腎+活血化瘀」は、古来老化防止対策にも用いられてきた方法です。この実験は中国漢方の臨床経験を裏づけるものとして、非常に興味深いです。
ユマニチュード(Humanitude)は、care(ケア)をされる患者さんと、一人の人間として向き合う事から生まれる認知症care(ケア)です。実践すると、これまでコミュニケーションが上手くとれなかった患者さんと、嘘のように円滑にコミュニケーションが取れるようになることから、魔法の認知症care(ケア)と呼ばれていますね!。
創始者はイブ・ジネストとロゼット・マレスコッティという2人のフランス人で、彼らの35年の体育教師としての考え方と経験から生まれた療法です。
ユマニチュード(Humanitude)は①見る、②話しかける、③触れる、④立つ の4つの基本柱を組み合わせて行いますよ!。
①見る は同じ目線の高さか相手より下から、約20㎝の近距離で優しく目を合わせます。
②話しかける は、優しい声のトーンでcare(ケア)中も常に声をかけ続けることです。
③触れる は、包み込むように優しくゆっくりと触れることです。
④立つ は、立位でcare(ケア)するなど1日20分以上は立つ機会を持つことです。
この4本柱を基礎とした150を超えるユマニチュード(Humanitude)の技術を取り入れることで、認知症の患者さんの不安や恐怖を和らげることができますね!。
「私も同じ価値ある人間なんだ」「大切にされているんだ」と感じることで、care(ケア)者との信頼関係が強まります。その結果、無表情だった患者さんに笑顔が戻り、感謝の言葉を口にするなど、驚くべき変化が見られるのですね!。