概 要
秋から初冬に気をつけたい風邪(ふうじゃ)
自然界の邪気の一つ「風邪」は、他の邪気(寒邪)を伴って体内に入り込み、頭痛や発熱などのトラブルを引き起こします。秋は特に風邪が発生しやすく、つづく初冬も季節の変わり目でかぜをひきやすい時期なので十分注意しましよう。
頭部や項部を温めると軽くなります、頭痛は比較的つよいです。
治 療
頭痛やのどの痛み、咳などの症状はかぜの初期に現れます。かぜを悪化させないためにも、このような症状を感じたら早めの対応を心がけましよう。
使用漢方薬
次の漢方薬が、慢性頭痛・外感頭痛・風寒証に対してよく効く可能性が高いです。
処方名:川芎茶調散
本証に対する代表方剤。
処方名:呉茱萸湯
悪心と嘔吐がつよいもの。
処方名:当帰四逆加呉茱萸生姜湯
冷え症のつよいもの。
処方名:葛根湯
肩や後頸部のこりがつよいもの。
備 考
つらい頭痛の予防は、生活習慣の改善から
ストレスや睡眠不足、疲労、食事の不摂生……。頭痛を引き起す原因は、こうした日常生活の中に潜んでいます。慢性的な頭痛に悩んでいる人は、まず生活習慣を整えることが大切。遠回りなようでも、身体全体の健康を保つことが頭痛の予防にもつながります。
また、頭痛のサインを感じたら、ひどくなる前に症状を抑えることも大切。無理をせず、少し休んで身体の疲れをほぐすようにしましよう。
暮らしの養生
@ラジオ体操、ウォーキング、太極拳など、ゆっくりとした運動を
A質の良い睡眠を十分にとって、疲労の回復を
Bぬるめのお湯につかって血行を促進。入浴時間は10分程度
C排便をよくするため、食物繊維の多い食事やヨーグルトを
D喫煙や飲酒は控えめに。酒は1日1合が目安です