抑肝散 of 方剤別漢方薬

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方剤別漢方薬 Last Updated 2010-06-30
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こんな方に

胸脇部から上腹部の緊張が強く、虚証で貧血傾向のある方

主 治

肝脾不和(神経症・過敏性結腸炎)

適応症

神経症不眠症、小児夜泣き、小児疳症、神経症神経衰弱ヒステリー、夜の歯ぎしりてんかん、不明の発熱、更年期障害血の道症、神経性斜頸、癇癪持ち。

●イライラして感情をコントロールできない人におすすめなのが抑肝散です。

●「肝」は「疳の高ぶり」の疳と同じ意味で、抑肝散は疳を抑える薬として、古くから用いられてきました。

●怒りやすい、待てない(我慢できない)・.眠れないという三つの要素がどれか一つでも当てはまるという人は、抑肝散を飲んでみてはいかがでしょう。飲むと興奮や緊張がスーツととれて・気持ちが落ち着きます。

●ちなみに、抑肝散ほ赤ちゃんの夜泣きがあるときに、母親と子供に一緒に飲ませて親子の興奮をともに静める母子同服がとられる薬としても知られています。

●イライラがずっと続いて体力を消耗した人は、抑肝散に陳皮と半夏が加わった「抑肝散加陳皮半夏」を使用してください。

妊娠・授乳の注意

女性

●妊婦または妊娠の可能性のある人は、使用できない場合があります。

診断のポイント

●イライラ、興奮しやすい
●腹直筋の緊張、筋痙攣(けいれん)
心下痞硬(しんかひこう)

弁証論治

●肝脾不調(肝鬱脾虚) »


症例・病例・治癒例・case study(case study)

【抑肝散の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈ひどい夜泣きが1週間で治まった〉

治例図 2歳の男の子を持つ母親が「息子は敏感な子どもで摘が強く夜泣きがひどい」と漢方薬局に相談に来ました。連日のように続く子どもの夜泣きのせいで、母親の表情はうつろで明らかに疲れがたまっているようでした。

漢方薬局では、癇の強い夜泣きに効く抑肝散を勧められました。この漢方薬は苦みがわずかにあるので、細粒にしてミルクに混ぜたり、ジュースに入れるなどして、1日3回(分量は1g以下程度)飲ませたところ、約1週間で癇の虫が治まり夜眠れるようになったそうです。その即効性には母親も驚いてしまい、以来夜泣きで同じように悩んでいる母親を見ると、漢方薬を使ってみるように勧めているそうです。

この症例では抑肝散が処方されていますが、同じ夜泣きでも胃腸の弱い子どもには甘麦大棗湯が有効だと考えられています。甘麦大棗湯は、味が甘く苦みも少ないので、子どもにとっても飲みやすい漢方薬の1つです。大人が飲んでも神経が落ち着いてリラックスできます。そのため、不眠症の改善にもよく用いられる処方です。

弁証論治 リンク肝腎陰虚 »

・現代病名:夜泣き

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2〈認知症が消えた〉

治例図 B子さん(76)は、70歳を過ぎたころから少しずつ物忘れが目立ってきた。3年ほど前から、「部屋に知らない男性がいる」と幻覚に悩まされ、しばしば近所に助けを呼びに行くようになり、家族が東北大学病院の老年科「物忘れ外来」に連れてきた。

症状の特徴やMRI(磁気共鳴映像法)検査、脳血流をSPECTで調べた結果、レビー小体病と診断し、荒井教授が抑肝散を処方したところ、2週間後には幻覚を訴えなくなった。

だいぶよくなったからと、家族が抑肝散の服用をやめさせた。すると再び幻覚が表れ、あわてて抑肝散を処方してもらったところ幻覚がほぼ消失し、いまでは落ち着いているという。

弁証論治 リンク肝気鬱結(肝気鬱滞) »

・現代病名:認知症

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3〈ヒステリー症〉

治例図 43歳の婦人。二年前から胃腸障害を訴えていた。本証は約六カ月前から発している。

頭を絞めつけられるような頭重感・めまい・耳鳴り・視力もうろう・歩行時足が地につかず、フラフラとして、急に穴に引き込まれるようになる。何かショックをうけるような話を聞いたり、見たりすると、たちまち脳貧血を起こして倒れる。これが恐ろしいので単独外出ができない。また怒りっぽい癖があって、道で他人に会って、その人の着物の着方が気に入らぬと腹が立ってくるという。それらは経行前後に著明である。電車の中で心悸元進や脳貧血を起こすことが恐ろしく、同伴者がなければ外出できない。市電ならば途中で止めてもらえるから乗れるが、汽車や国電は乗ることができない。刃物を見ると自分はこれで自殺するのではないかとか、自分は気違いになるのではないかという予期恐怖がある。

この患者は上流家庭の夫人で、可能な療法は何でも受けてきた。最近某大学病院でワ氏反応陽性といわれ、サルバルサンの注射を受けたところ、全身状態が悪化し、発熱臥床して数日間苦しんだ。以来鰺々として籠居の状態であった。この患者の体質は痩せ型、胃下垂、皮膚軟弱で腹部も全般に軟かで、左の膀傍より心下に及ぶ大動悸が著明に触れるのであった。

そこで浅井家腹診書に従って抑肝散加陳皮半夏を投与した。すると服薬五日にして患者は単独で来院した。

顔色は別人のように活気づき、歩行もしっかりして、患者は半年ぶりでひとりで外出することができたと大得意であった。服薬三日後には諸症状消散して、全身に活気がつき、室内の掃除を自発的にするようになり、女中が不思議だと驚いているという。腹診してみると初診とは全く一変して腹カがつき、あの大動悸が静かになっている。以来半年問の服薬を続けたが、毎年冬には風邪をひきどおしであったが、今年は一度もひかず、また例年の冷え症が大変よいといって感謝された。知人に会うと顔色はよいし、元気で太ったといって驚かれるということである。

・現代病名:ヒステリー

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4〈神経性斜頸に抑肝散〉

治例図 21歳の未婚の女性。

医師の診断は神経性斜頸と、左側胸乳筋痙攣性収縮というものであった。初診は昭和33年四月のことであった。昨年三月、患者は東京の某女子短大を卒業したが、そのころから、本病が起こった。七月ごろから漸次増悪して秋ごろには全く正常体位を保つことができなくなった。そこで本年一月に上京して某大学病院の診察をうけたところ病名は同じで、内服薬や電気治療をしてくれたが全く効果がなかった。現在中等度の斜頸で、左上半身は肩をすぼめたようにゆがみ、脊椎は左側に湾曲し、努力して正常位にすればすぐまた傾いてしまう。

脈は沈緊、心下季肋下部は硬く、腹直筋も緊張し、とくに左右の側腹部胆経が過敏である。両便月経正常、感情的にとくに変化はないが、気の早い性質である。すべて全身的に筋肉は硬く触れ、刺激に対しては敏感である。

よって本証を抑肝散の証とし、これに芍薬甘草湯を合方し、項背こわばるものとして葛根を加えた。

当帰・川弓・白・扶苓・釣藤・芍薬・柴胡・甘草 各3.0 葛根5.0

この薬を一カ月服用後は気分的にも一進一退の状態であったが、ニカ月後には急に好転し、筋肉の緊張も緩解し、三カ月間の服用で全治した。本例は患者を紹介してくれた針灸家の治療も、大いにあずかって力あったことと思われる。

・現代病名:神経性斜頸

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5〈チック病〉

治例図 八歳の少女。
約一カ年ほど前から、しきりにまばたきをしたり、鼻をゆがめたり、クンクンのどを鳴らしたり、顔をゆがめたり、とても忙しい格好をするようになった。またときどき外陰部をいろいろの物体にすりつけたり、手でいじったりして困るという。

医師はチック病と診断し、薬はないといわれたという。母親の語るところによれば、かなり神経質らしい。

腹診上、上腹部で、腹筋がやや緊張している以外に特別な所見はない。

抑肝散加厚朴芍薬として与えた。二週間服用したがややよい。三ヵ月後にはほとんど全治したかに見えたが映画を見て恐ろしくなり、夜中にとび起き大声でわめいたり、不眠を訴えたりして、七ヵ月かかったが、これでよくなった。

この方は俗にいう癇がたかぶって、怒りやすい人、筋肉がひきつれたり、ふるえたりするものに用いることが多い。脳出血・脳膜炎・日本脳炎などのうち、いつまでも手足がふるえたり、ひきつれたり、感情がいらいらしたり、たかぶったりするものに用いる。

・現代病名:チック病

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6〈クル病〉

治例図 昭和17年の10月下旬、顔色のわるい男の子を母親が背負って来院した。この子は三歳になるというのにまだすわることもできず、手も足もあまり動かさず、ただ瘤ばかり強く、朝から晩まで、アァアァと泣きどおしで、きげんが悪くて困るという。風邪をひきやすく、すぐ40度近い熱を出すことがある。

私は瘤が強くてきげんが悪いというのを、目標として抑肝散を与えたが、これをのみ始めてから、落ちついて夜も眠れるようになり、ぐんぐん体力がっき、風邪もひかなくなり、半ヵ年ほどで歩くようになった。

昭和25年の秋、私は往診先で、偶然この子に会ったが、りっぱな学生になり、学校の成績もよいということであった。

・現代病名:クル病

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7〈脳出血後遺症〉

治例図 舞踊の家元の婦人が脳出血で左半身が不自由になった。

この婦人は勝気で、計画が実行できないと、気が立ってよく怒り、左手を動かすとその手がしきりにふるえる。足も突っぱった感じで思うように運ばない。夜もよく眠れない。

私はこれに抑肝散を用いたが、薬をのむと気分が静まり、安眠できるようになり、手足も軽くなり、ひとりで歩けるようになった。

・現代病名:脳出血後遺症

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8〈痙性斜頸が3週間で治癒〉

治例図 Iさん(38歳・男性〕は、プランニング会社の管理職として、忙しい毎日を送っていました。

ある朝、自分の意思に反して首が勝手に横や前後に倒れるようになってしまいました。首の筋肉がとても痛み、一時も休まりませんが、夜になって体を横にして休むと緩和するのです。

漢方を扱う医師にみてもらったところ、問診と腹診から精神的緊張による痙性斜頸と診断され、抑肝散加芍薬甘草湯が処方されました。

同時に、仕事のペースを落として生活を改善するよう指導され、実行したところ約3週間で症状が治まったそうです。

・現代病名:痙性斜頸

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処方別・製品一覧


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中医学の証・解説

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

抑肝散 朱雀:四神の獣・南方の守護神

八 法

消法:消食導滞・散結消堅の効能により、気・血・痰・食・水・虫などが積聚した有形の滞結を徐々に消散させる治法です。

【中薬大分類】治風剤…風(ふう)の邪による失調を治す方剤です。即ち、外風を疏散したり、内風を平熄する効能をもち、風病を改善する方剤です。

【中薬中分類】平熄(そく)内風剤…体内に発生した内風を治す方剤です。内風は「身中陽気の変化」で、熱盛により肝陽が亢盛になって化風したり、陰血不足のために肝陽偏亢になって動風を生じるもので、肝陽の偏亢に続発してひきおこされる「風うちより生ず」の病変です。

八綱分類

裏熱虚(りねつきょ) 裏 熱 熱 虚 …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、熱証(炎症)、虚証(やや虚弱)、血虚(血流不足・貧血症状)、気上衝(のぼせ・イライラ・緊張・不安)の方に適応します。


【証(病機)】肝陽化風(かんようかふう)

中医学効能(治法)

平肝熄風・補気血

用語の説明(term)

平肝(へいかん)…肝の機能亢進状態を改善することです。

熄風(そくふう)…眩暈(めまい)、ふるえ、痙攣(けいれん)などの状態を改善することです。

熄風法(そくふうほう)…内風で起こる、めまい、ふらつき、痙攣、震えなどの治療法です。類語:平肝熄風法。

補気(ほき)…気を補う=益気のことです。

補血(ほけつ)…血を補うことです。=益血、養血。

使用目標(aim)

本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●長く苦しんだ病後、または虚弱気味で疲れている。
●不機嫌でイライラし、怒りやすい。
●神経過敏、またはせっかちである。
●興奮して夜眠れない。
●筋肉がけいれんしたり、緊張する。

組成成分

各生薬の詳細説明にリンクします。
甘草  白朮  茯苓  リンク釣籐鈎(3) »  柴胡  川芎  当帰 

処方画像

疳証小児から大人の疳証(かんしょう)にも応用
日本では、江戸時代の漢方医・目黒道琢(めぐろどうたく)の書いた『療治雑話』(りょうちざつわ)に記載されています。それには、「体が弱くて、神経過敏で怒りやすく、すぐに疳(かん)を立てる子どもが、精神的、あるいは肉体的な刺激によって、熱を出したりビクビクしたり、怖い夢を見て叫び声をあげたり、けいれんを起こしたり、歯ぎしりしたりする場合に用いる」とあります。このように、抑肝散は、もともと小児の疳証(病証のひとつ)に用いられていた処方です。
疳証の症状は、疲れたり、かぜをひいたりして、体調を崩したときによくみられます。いわゆる「疳の劇で起こる夜泣き、引きつけなどによく用いられていました。そして後に、神経過敏で怒りっぽく、せっかちで、筋肉が緊張し、けいれんを起こすといった大人にも応用されるようになったのです。つまり、大人でも体調を崩して「癇癪(かんしゃく)を起こす」タイプには抑肝散が効果を発揮するのです。
異常な興奮状態を鎮めて治療
疳の虫や癇癪もちにみられるような、異常に興奮しやすくなった状態を、漢方では「肝機能の高ぶり」によるものと考えます。この肝機能の高ぶりという考え方は、現代医学でいう肝臓疾患とは意味が異なります。つまり、肝臓部分の緊張や腫れのほかに、精神状態の異常が含まれているのです。
例えば、肝の元進を「肝実」といい、怒りや筋肉のけいれんなどの興奮状態が現れることを意味します。反対に、肝の低下時を「肝虚」といって、抑うつ、憂うつ、恐れなど精神の鎮静状態が現れてくることを意味します。そして、前者のような興奮状態を鎮めるのに、抑肝散が効果を発揮するのです。
抑肝散を構成する7つの生薬のうち、主薬となる釣藤鈎(ちょうとうこう)は肝臓に作用する生薬であり、柴胡とともに血圧降下・鎮静作用によって興奮している神経系を鎮めます。
体調を崩したり、長い聞苦しんだ病後などで、ひどく疲れている状態のとき、イライラして怒りやすくなっていたり、手足や唇、眼のひきつれやけいれん、歯ぎしりなどが認められる場合は、抑肝散を試してみるとよいでしょう。
疳(かん):疳の虫によって起こるとされる、小児の神経症です。夜泣きやひきつけなどの発作を起こす病気です。癇(かん)と似た意味があります。

クスリ

血の道症女性の月経前やテクノストレスにも抑肝散
同じ女性でも、月経痛が軽い人もいれば重い人もいます。さらに、その中でも、月経前になると理由もなくイライラして怒りっぽくなったり、普段にない疲れを感じたりする人がいます。これは、いわゆる血の道症と考えられ、抑肝散を服用することで、血(けつ)のめぐりが整えられ、神経の興奮を鎮めることで改善できます。
また、パソコン画面を長時間見つめ続けなければならないような仕事をしている人は、眼精疲労に悩まされることが多いものです。これは、テクノストレス(アメリカ人のクレイグ・ブロードが提唱した言葉。高度な情報機器が普及したことで引き起こされるさまざまなストレス)ともいわれ、眼の縁(ふち)が痙攣(けいれん)したり、眼の奥が痛んだり、頭痛になったりする状態のことです。
上記のような症状以外にも、機械類を使って長時間の作業を行っていると、精神的な疲れを感じることがあります。このような場合にも抑肝散の、神経鎮静作用が効果を発揮します。

クスリ

当帰の作用 左の写真は当帰の花です。
当帰の作用は次の通りです。
補血作用血の機能を高め、身体の栄養分を補います。
行血作用…子宮を収縮して、瘀血(流れの滞った状態の血液)を排出したり、子宮の痙攣を抑えます。
潤腸作用腸内の水分不足を改善し、便秘に効果を発揮します。
調経作用…月経を調節します。
鎮静作用気持ちを静める作用です。

クスリ

備 考(Remark)

中医師 ●抑肝散は中国の明時代の漢方医・薛鎧(せつがい)による小児の治療書『保嬰撮要』(ほえいさつよう)に初めて記載されたとのことです。