附子人参湯(附子理中湯) of 方剤別漢方薬

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方剤別漢方薬 Last Updated 2010-06-30
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附子人参湯(附子理中湯)の製品一覧

寒虚用漢方薬

こんな方に

手足が非常に冷えて、冷たい食物や飲料で下痢する人

主 治

脾胃虚寒(胃腸機能低下)で冷え、痛みの一層強いもの/心陽虚/脾陽虚/肺陽虚/腎陽虚

適応症

下痢、胃痛嘔吐胃アトニー、胃腸虚弱、慢性胃炎胃・十二指腸潰瘍消化不良症、急性胃炎、急性腸炎、急性・慢性胃腸カタル、胃拡張、悪阻(つわり)、萎縮腎、貧血症、虚弱児の自家中毒、小児の食欲不振胃下垂症、胃液分泌過多症、肋間神経痛、よだれ症、喘息、糖尿病アレルギー性鼻炎、小児周期性嘔吐症、病後体力低下。

応 用

基本的に人参湯に準じる。手足の冷えや寒がり、時に悪寒など種々の寒症状を訴え、寒に関連する腹痛(温めたり按じたりすると軽減する)、食欲不振、腹満、嘔吐、下痢などをみる。下痢でなくとも軟便傾向にある。尿はうすく量が多い。口渇はなく、場合によっては唾液が口中にたまって気持ちが悪いと訴える人がある。
1.急性・慢性胃腸炎
寒冷の環境や寒冷の飲食物の摂取によって引き起こされた下痢や腹痛に適応がある。
2.過敏性腸症候群(IBS)
脾虚が強く肝鬱の関与の少ない下痢型のIBSに有効。
寒冷の環境で増悪するものに対して特によい。
3.胃十二指腸潰瘍
4.肋間神経痛
5.小児下痢症

診断のポイント

●腹部軟弱
心下痞
●強い冷え症、胃弱

出典書籍

出典書籍 (source)
西暦1107年 宋時代 『和剤局方』 陳思文 →処方使用期間:900年間


症例・病例・治癒例・case study(case study)

【附子人参湯(附子理中湯)の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈下痢が附子理中湯で治った〉

治例図 Wさん(50歳・男性)は、冷房の効いた店でビールをがぶ飲みした翌日から、胃腸が冷えて下痢が止まらなくなりました。
飲んだ日は寝不足で体調が万全でなかったことも影響したのかもしれません。そのため、二日酔いどころか3日だって も4日だっても下痢が改善せず、漢方専門薬局を訪れました。そこでおなかを温めて下痢を治す附子理中湯の服用を勧められて飲んだところ、2、3日で下痢が治り、ほっとしたということです。

弁証論治 リンク脾陽虚(脾陽不振・脾陽虚弱・脾胃虚寒)証 »

・現代病名:下痢

区切り線


処方別・製品一覧


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証の判定

判定

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中医学の証・解説

次の症状のいくつかある方は、本方剤が良く効く可能性が大きいです。

附子人参湯(附子理中湯) 朱雀:四神の獣・南方の守護神

八 法

温法:温裏・散寒・回陽・通絡などの効能により、寒邪を除き陽気を回復し経絡を通じて、裏寒を解消する治法です。

【中薬大分類】温裏(補陽)剤…体内を温める方剤です。即ち、裏寒を改善する方剤です。

【中薬中分類】温中散寒剤…中焦の冷え(裏寒)に用いる方剤です。中焦脾胃の陽気が虚衰して、運化と昇陽が不足し、腹痛・腹満・食欲不振・口渇がない・下痢・悪心・嘔吐・舌苔が白滑・脈が沈細または沈遅の症候がみられます。

八綱分類

裏寒虚(りかんきょ) 裏 寒 寒 虚 …証(体質・症状)が、裏証(慢性症状)、寒証(強い冷え)、虚証(虚弱)の方に適応します。


【気血津・臓腑証】
脾胃陽虚(ひいようきょ)…補気健脾の人参・白朮・炙甘草と補陽散寒の乾姜からなる典型的な配合です。人参・白朮・炙甘草で消化器系の機能を強めて栄養物の吸収を促進し抵抗力をつけると同時に、乾姜で消化管の血行や脳の興奮性を高めてこれを補佐し、腹中や全身を温めます。食欲・元気がなく、腹や四肢が冷え、泥状便や腹痛などを伴うものに良いです。
補陽散寒の附子を配合した附子人参湯(附子理中湯)は、さらに温める効果が強く、陽虚により適した方剤になっています。

臓腑の中寒(実寒・虚実挾雑)(ぞうふのちゅうかん(じつかん・きょじつきょうざつ))…臓腑の中寒に対する代表方剤です。主として胃腸平滑筋のトーヌス上昇や蠕動亢進による腹痛・頻回の泥状便(蠕動亢進による糞便の通過加速と水分吸収不全で発生する)に適しますが、冷えによる頻尿などにも用いてよいです。ただし、本方には利水薬が白朮しか配合されておらず、生津の人参・炙甘草の量が多いので、服用すると浮腫(むくみ)をきたすことがあります。
補陽散寒の附子を配合した附子人参湯(附子理中湯)は、さらに温中散寒・止痛・補陽の効果が強化された方剤です。

【証(病機)】脾胃陽虚(ひいようきょ)

中医学効能(治法)

温中散寒・益気健脾・補陽(心、脾、腎)・補気(心、脾、腎)

用語の説明(term)

温中散寒法(おんちゅうさんかんほう)…温・熱性の生薬を用いて脾胃を温め、腹痛や冷え下痢などを治療する方法です。類語:温裏散寒法(おんりさんかんほう)

益気(えっき)…気を補充することです。

健脾(けんぴ)…脾の働きです。脾胃の機能を正常にする治療法です。

使用目標(aim)

本方剤の適応する使用目標は次のとおりです。
●虚弱体質または病気などで体力が低下している。
●やせている。
●手足が強く冷える冷え症で血色が悪い。
●腹痛や胃痛、ときには胸痛がある。
●下痢または嘔吐があり、めまいや頭重感に襲われることもある。
●口には薄い唾液がたまる、逆に口渇があることもある。
●排尿の回数、量ともに多く、水のような薄い尿が出る。
●腹部は、軟らかくて力がない、または肉付きが少なくベニヤ板のように表面が硬く張っている。

組成成分

各生薬の詳細説明にリンクします。
附子  乾姜  人参  白朮  甘草 

附子人参湯(附子理中湯)の中薬一覧(herb list)
生薬名(herb name) 薬量(quantity) 君臣佐使(role) 効能1 効能2 効能3 効能4 大分類 中分類

附子 »

1

臣薬

温中散寒

温経散寒

補陽

止痛

温裏薬(散寒薬)

乾姜 »

3

使薬

温中散寒

温経散寒

補陽

止痛

温裏薬(散寒薬)

人参 »

3

君薬

補気健脾

生津

消痞

補虚薬

補気薬

白朮 »

3

臣薬

補気健脾

利水

止瀉

補虚薬

補気薬

甘草 »

3

佐薬

補気健脾

生津

止痙

補虚薬

補気薬

・君薬…方剤配合中の主薬で、症状に対して主に作用する薬物です。
・臣薬…主薬を補助して主薬の効き目を強化する薬物です。
・佐薬…主薬に協力して二次的な症状を取り除くか、または主薬を制御し、主薬による副作用を抑えるか防ぐ薬物です。
・使薬…方剤の中では二次的な薬物か、引経(薬物を病のある場所まで引率していく作用)の薬物です。

1.乾姜・附子は、末梢性・中枢性に血行を促進し、特に腹部を温めて痛みを止め(温中散寒)、冷えによる胃腸平滑筋のトーヌスL昇を緩解する.また、トーヌスが低Fし蠕動無力を呈している状態(気虚・陽虚)には、血行改善によりトーヌス・蠕動を正常化させる(温陽)。
2.人参・白蛇・甘草(炭甘草)は、消化吸収を強め元気をつけ、全身の機能を高める(補気健脾)。
3.白市は、消化管内の水分を血中に吸収して利尿によって排除し、下痢~軟便を緩解させる(利水止潟)。
4.人参はと腹部の唐えを除く(消瘤)、甘草(災甘草)は乾姜の刺激性を緩解し、鎮痛・鎮痛に働く。
5.附子は、血管拡張により血行を促進し、全身の代謝を高める.また、鎮痛作用をもつ。
(補足)
本方の主たる適応病態は、腹痛、下痢、嘔吐で、この部分は人参湯と共通している.附子理中湯は、これに更に寒冷刺激による寒症状(四肢の冷えなど)の強いもの、あるいは上記症状の激しいものに適応となる.方中の附子は、強い温中散寒の効を持ち、中焦の寒を去って脾胃の機能を回復させる。

処方画像

<dfn class=虚証"> ●冷えを取り、胃腸の働きを改善
人参湯が合う人は、何といっても全体から受ける印象に元気がない、いわゆる生気がない虚証タイプです。このタイプにはやせた人が多く、顔色が悪くて、腹痛、胃痛だけでなく、ときには胸痛やめまい、頭重感などに悩まされ、下痢や嘔吐を起こすこともたびたびあります。
このような状態になるのは胃腸が弱いためで、その原因には「冷え」が考えられます。体内の、特に胃の辺りが冷たいという場合は、その周辺に血液が不足し、消化器系の働きが鈍っている、ということになります。胸痛というのは、実際には心臓が悪くもないのに心臓が痛くなる状態で、これも冷えが関係しています。胸痛は、胃の辺りの冷えが横隔膜を通して心臓部まで達し、その結果キリキリと痛むもので、「仮性狭心症」ともいわれます。
また、体が冷えると、それを改善しようとする体の働きによって、排尿の回数、量ともに多くなり、尿の色が薄くなって水のような尿になってしまいます。
人参湯は、胃腸によい4つの生薬から構成されていますが、中でも乾姜には、強力な「体を温める作用」があります。このように人参湯は、体内の冷えを解消して血液を循環させ、胃腸の働きを活発にして体力をつけようとする処方です。
ひどい冷えには附子を加える
同じ虚証タイプでも、人参湯の目標より、さらにひどい冷えのある人がいます。このような人は、手足や体の冷えがはなはだしいだけでなく、手足に痛みが生じたり、特に頻尿が目立ちます。こうした自覚症状の中でも特筆したいのは、自分では食欲不振で何も食べたくないのに、実際に食事が用意されると、とりあえずは食べられるという状態です。
この状態を改善するには、人参・甘草・白朮・乾姜で構成された人参湯に、附子を加えた「附子人参湯(または附子理中湯という)」が効果的です。附子も冷えを改善する作用に優れ、乾姜とともに働いて、体を芯から温める、というより体が熱くなるぐらいに働きます。
人参湯は、漢方の原典には紹介されていないものですが、研究された結果、後(宋の時代)からつくられた優秀な処方です。

クスリ

下痢中焦に原因がある下痢には人参湯
人参湯は、体の中心部にあたる「胃腸」を「治す」ことを意味した理中湯とも呼ばれます。この体の中心部というのは、漢方では「中焦」という部位で、横隔膜とお臍(へそ)の間ぐらいを指します。また、お臍(へそ)から下の足の先までを下焦といい、反対に横隔膜より上が上焦という部位になります(これら3つを三焦という)。
中焦には、胃腸をはじめ、肝臓や膵臓などの大切な臓器が集まっているので、ここを冷やしたり、炎症を起こしたりすることによって下痢をする可能性が高くなります。そうした下痢には、中焦を整え、調節する人参湯が適役です。
ところが、同じ下痢でも、下腹部の辺り(下焦)に炎症があって痛みがある場合には、真武湯などが用いられます。また、中焦と下焦に原因がある場合は、人参湯と真武湯を合方して治療することもあります。

クスリ

備 考(Remark)

中医師 温服してください。