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漢方基礎知識:漢方における体質と病証
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内傷による体質
気虚体質
健康を支えている「気」「血」「津液」のリーダー的役割を果たす「気」が不足している状態
気=エネルギーがたりないために、常に疲労、倦怠感、冷えがあります。免疫力も低下しがちで、かぜをひきやすく、治りにくいということもあります。
胃腸も弱いため食が細く、胃もたれ、軟便や下痢にもなります。
花粉症などのアレルギー疾患、頻尿、夜間尿、不感症、不妊症、インポテンツなどの症状も現れやすくなります。
漢方薬
・補気剤
気を補います。気虚に対する治法剤です。四君子湯 » 六君子湯 » 補中益気湯 »
陽虚体質
「陽気」が「虚している(不足している)」体質
陽気というのは、「気」の中でも、とくに体を温める力の強い気のことです。そのため、陽気が不足すると、手足や全身が冷えてきます。
それにともない、「臓腑」(とりわけ「脾」や「腎」)の働きが低下し、下痢をしゃすい、トイレが近い、インポテンツといった症状があらわれやすくなります。
漢方薬
補陽剤または温裏剤を使用して治します。・補陽剤
陽気を補います。温めます。陽虚に対する治法剤です。八味地黄丸 » 牛車腎気丸 »
・温裏剤
体内(裏証)を温める方剤です(温法)。裏寒証に対し、温めながら、寒邪を取り去ったり、陽気を補ったりする治療法です。温中祛寒剤
中焦の冷えに用います。人参湯(理中丸) » 附子人参湯(附子理中丸) » 呉茱萸湯 » 小建中湯 » 大建中湯 » 黄耆建中湯 » 帰耆建中湯 » 安中散 » 安中散加茯苓 » 桂枝加芍薬湯 » 桂枝加芍薬大黄湯 » 桂枝人参湯 » 当帰建中湯 » 当帰湯 »
回陽救逆剤
冷えによる意識障害に用います。四逆湯 »
温経散寒剤
経絡の冷えに用います。当帰四逆加呉茱萸生姜湯 »
血虚体質
女性に多い血が不足した体質
全身を巡って諸臓器に栄養を届けるのが血であり、血虚とはこの血が不足した状態をいいます。血虚の場合、血が十分に巡っていないために諸臓器が栄養不足となって十分働かず、皮膚の乾燥や筋肉の疲れ・引きつり、手足のしびれ、冷えなどを引き起こしやすいです。
体質改善を図るためには、ニンジンやホウレンソウ・ヒジキなど血のもととなる食材をしっかり摂り、十分に睡眠をとることが基本です。
漢方薬
・補血剤
血を補います。血虚に対する治法剤です。四物湯 » 帰脾湯 » 加味帰脾湯 » 連珠飲(四物湯+苓桂朮甘湯) »
陰虚体質
津液不足で乾燥気味の体質
陰とは体を潤す津液のことであり、陰虚とは津液が不足した状態をさす。水分不足になると柑対的に熱が強くなるため、皮膚や髪が乾燥気味だったり、熱がないのに熱っぽく感じたりといった傾向が見られる。
過労や睡眠不足、ストレスなどは津液を過剰に消耗するため、陰虚を引き起こす原因となりやすい。
体質改善を図るには、過労などの過度の活動を控え、夜は十分に睡眠をとることが大切だ。
漢方薬
・補陰剤
陰液を補います。虚性の熱を制御します。陰虚に対する治法剤です。六味丸(六味地黄丸) » 知柏地黄丸 » 杞菊地黄丸 » 麦味地黄丸(八仙長寿丸) »
気滞体質
気の滞りでイライラしがちな体質
生命エネルギーである気の巡りが滞っている状態が気滞です。気の全体量に異常、がなくても部分的に気が過剰に集まっているため、それ以外の場所では気が少ないです。
気が余った状態と不足の状態が同居しているため、元気なようで疲れやすい、顔はほてるのに手足は、冷たいといった症状があります。
げっぷやおならも多いです。
ストレスや抑うつ感、考えごとや心配ごとが原因になりやすいので、リラックスすることが肝心です。
漢方薬
・理気剤
気の運行を調節する方剤です。行気剤
気の流れを伸びやかにして、気の鬱滞を解除します。半夏厚朴湯 »
降気剤
気の逆流を下降させる方剤です。気逆。小半夏加茯苓湯 » 旋覆代赭湯 » 柿蒂湯 » 神秘湯 »
湿熱体質
余分な津液と熱がこもった体質
過剰に溜まった津液が病的な熱と結びつくと、ドロドロとした状態になります。このドロドロが体内に溜まった体質を湿熱といい、暑がりで汗っかき、体格ががっちりしているといった特徴があります。
ドロドロとしたものは熱を帯びた状態で1カ所に滞るため、かゆみや腫れ、吹き出物、化膿などを引き起こします。
体質改善のためには、湿熱のもととなる甘いものや辛いもの、油っこいものなどを控えることが大切です。
漢方薬
利湿と清熱を同時に行い治療する。・利湿剤+清熱剤
玉屏風散 » 黄連解毒湯 » 防風通聖散 » 竜胆瀉肝湯 » 槐角丸 » 大黄牡丹皮湯 » 乙字湯 »血瘀体質
皮膚が黒っぽい、血が滞った体質
血の巡りが滞っている体質を血瘀といいます。血が滞っていると黒っぽく見えるため、皮膚の色が浅黒くつやがないといった傾向が見られます。
血の巡りが悪いと冷えが生じやすいほか、肩こりや頭痛、月経痛なども現れます。
血瘀を招く主な原因には、血の巡りを先導する気が不足している、もしくは滞っていることが挙げられます。
体質改善を図るためには、気の滞りの原因となるストレスを解消するのが有効です。
漢方薬
・活血化瘀剤
滞っている血(瘀血)を流す作用の方剤です。桃核承気湯 » 桂枝茯苓湯 » 血府逐瘀湯 » 当帰芍薬散 » 温経湯 » 冠心Ⅱ号方 » 治打僕一方 » 通導散 »
湿痰体質
津液が過剰な水太り体質
津液が過剰に溜まると湿となり、さらに湿が固まって動きが悪くなると痰となります。この湿や痰が体内に溜まっている体質を湿痰と呼びます。
湿痰は身体中に水袋を抱えているような状態ので、気温に左右されやすく、寒がりで暑がりの傾向があります。
水太りの人にこのタイプが多く、色白で疲れやすい特徴もあります。
体質改善をするには、水分の摂りすぎを改め、適度な運動をとり入れるのが効果的です。
漢方薬
・祛痰剤
固まった水液である痰を除去する方剤です。痰を排除・消解したり、各種の痰病に効果のある方剤です。燥湿化痰剤
一般の祛痰をする方剤です。燥湿化痰剤は湿痰に用います。二陳湯 »
清熱化痰剤
熱性の痰(熱痰)を除去する方剤です。温胆湯 » 竹筎温胆湯 » 小陥胸湯 » 清肺湯 »
潤燥化痰剤
潤いを与えながら痰を除去する方剤です。●本分類の市販エキス剤はありません。
温化化痰剤
温めながら痰を除去する方剤です。苓甘姜味辛夏仁湯 »
治風化痰剤
風邪を伴う痰を除去する方剤です。半夏白朮天麻湯 »
・祛湿剤
停滞した水液(湿)を除去する方剤です。祛湿薬を主体にし、化湿利水・通淋泄濁の効能によって水湿の邪による病変を改善する方剤です。燥湿和胃剤
湿を乾燥して脾胃を調節する方剤です。平胃散 » 藿香正気散 » 胃苓湯(平胃散+五苓散) »
清熱祛湿剤
熱性の湿を除去する方剤です。茵蔯蒿湯 » 茵蔯五苓散 » 五淋散 » 三物黄芩湯 » 梔子柏皮湯 »
利水滲湿剤
湿を排泄する方剤です。五苓散 » 胃苓湯(平胃散+五苓散) » 猪苓湯 » 防已黄耆湯 » 茯苓飲 » 木防已湯 »
温化水湿剤
温めながら湿を除する方剤です。苓桂朮甘湯 » 苓姜朮甘湯 » 真武湯 » 九味檳榔湯 »
祛風勝湿剤
風湿による肢体の痛みを治す方剤です。独活奇生湯 » 大防風湯 » 疎経活血湯 » 二朮湯 » 薏苡仁湯 »
陽盛体質
陰陽のバランスがくずれたままの体質
両親から受けついだ「先天の陰陽」は、私たちの成長とともに体内で増えていきます。このとき、「陽」が「陰」をリードするかたちで成長するため、一般的に成長期には、陰よりも陽のほうが多くなる。しかし、陽が多すぎると、成人したときに、陰陽のバランスがとれなくなります。陰陽のバランスがくずれたままの体質を陽盛体質といいます。
この体質では、上半身に「陽気」が集まりすぎて、「熱症状」があらわれるのが特徴です。目の充血、赤ら顔、高い血圧、のどの渇きなどの症状があらわれます。
五臓の中では「肝」が、この体質の影響をもっとも受けやすいです。精神をリラックスさせる肝の働きが失調するので、イライラして、怒りっぽくなったり、興奮しやすくなったりします。とくに、春先にその傾向が強まります。
漢方薬
・平熄内風剤
体内(裏証)に発生した内風を治します。抑肝散 » 抑肝散加陳皮半夏 » 釣藤散 » 七物降下湯 » 柴胡加竜骨牡蛎湯 » 当帰飲子 »
腎陽虚体質
熱不足で冷えが強い体質
腎陽とは腎に蓄えられている熱源のことです。腎陽虚はこの熱源が不足した、冷えが強い体質です。
腎陽には津液のもととなる腎陰を温めて津液を巡らせる役割がありますが、腎陽虚の場合、熱が少なく腎陰を十分に温められないのです。
そのため津液の巡りが悪く、皮膚にポチャポチャと水が溜まりがちになります。
体を冷やさないよう注意し、気を消耗しないよう十分休息をとることが重要です。
漢方薬
・補陽剤
陽気を補います。温めます。陽虚に対する治法剤です。八味地黄丸 » 牛車腎気丸 »
腎陰虚体質
「腎」に貯えられている「腎の精気」の働きが衰えた状態
腎の精気は、年をとるにつれてだんだんと衰えていきます。つまり、高齢になるほど、腎虚体質になりやすいです。
耳鳴りや難聴、夜間尿、足腰の弱まり、健忘などがそのあらわれです。このほか、過剰な性行為は、腎の精気を直接消耗するため、「腎虚」の原因になることもあります。
腎陰虚体質では、身体が痩せぎみで、のぼせやほてりが出やすいといった「陰虚体質」の症状にプラスして、腎の働きの衰えを示す症状があらわれます。
漢方薬
・補陰剤
陰液を補います。虚性の熱を制御します。陰虚に対する治法剤です。六味丸(六味地黄丸) » 知柏地黄丸 » 杞菊地黄丸 » 麦味地黄丸(八仙長寿丸) »
外感による病証
風寒病証
風寒のかぜ・感冒・インフルエンザ
風邪と寒邪が合体した外邪で、背中や首筋の毛穴から侵入します。初期には、身体にゾクゾクした寒気を感じます。
漢方薬
・辛温解表剤
温めながら解表(汗法)します。麻黄湯 » 麻黄加朮湯 » 葛根湯 » 葛根湯加川芎辛夷 » 桂枝湯 » 桂枝加葛根湯 » 桂枝加朮附湯 » 桂枝加苓朮附湯 » 桂枝麻黄各半湯(桂麻各半湯) » 香蘇散 » 麻杏薏甘湯 » 小青竜湯 » 葛根加朮附湯 » 桂枝加黄耆湯 » 桂枝加厚朴杏仁湯(桂枝加厚朴杏子湯) » 桂枝加附子湯 » 大青竜湯 »
風熱病証
風熱のかぜ・感冒・インフルエンザ
鼻やのどから侵入した風邪が変化し、熱邪となります。燃えるような高熱、上部への痛みや熱が生じます。
漢方薬
・辛涼解表剤
冷やしながら解表(汗法)します。銀翹散 » 麻杏甘石湯 » 五虎湯 » 越婢加朮湯 » 升麻葛根湯 »