中医学には、独自の診断法がありますが、そのなかにのひとつに「舌診」があります。舌は、臓腑経絡、気血津液、邪正状況を反映する客観的な診断指標です。
舌の苔はすべての臓器の状態を正確に知らせてくれますが、それは消化器系で特に顕著です。苔を観察するときは、色、厚み、分布、苔の質に注目しましょう。ただし、苔は飲食したものや薬などの影響を受けることがあるため、こういつたものを摂取した直後に見るのは避けるべきでしょう。舌の苔は体内に病原体があることを示す場合があり、それは一般に療や湿とみなされるでしょう。正常かつ健康な舌は、薄く、白い、わずかに湿った苔に覆われているはずです。これは消化プロセスでできる自然な副産物です。
苔の厚みはその問題がどれほど深刻かを知らせてくれます。苔が厚ければ厚いほど、湿や疫が多く存在することになります。
苔の分布は体内の不調和の場所を示しています。
苔のない舌は陰虚が原因で必要な体液が欠乏していることを表します。これは一般に赤い舌に起こります。
舌の表面全体に苔がない場合は、深刻な陰虚を示唆しています。よくあるのは舌の一部に苔がない状態ですが、これはその部分の関連臓器における陰虚を示しています。
乾燥した苔は、熱、あるいは気や陽の虚があることを意味します(他の症状で識別します)。脂っぽくべとべとした湿った苔は、寒に起因する湿を示しています。
厚薄「薄苔は表証を主どる。厚苔は裏証を主どる。」苔の厚さと厚さの変化から、病変部位の深さ、病邪の軽重、病症の進退を推量することができます。
厚薄・詳細
♣病理:気血虚・陽虚(虚寒)
潤燥正常の舌苔に適切な潤いがある。それは「潤苔」と呼び、津液未傷*1を示す。苔の潤燥を観察することによって体内の津液の盛衰・輸布*2の状態を推測することができる。
*1津液未傷:津液はまだ傷ついていない状態。
*2輸布:輸送、分布。
潤燥・詳細
♣病理:正常・表証(初期)
腐膩膩苔と腐苔が一緒にみられるものは「腐賦苔」と呼びます。
腐膩・詳細
♣病理:熱証・実熱
剥落苔の一部分が剥がれるのは「花剥苔」「地図舌」と呼び、苔が完全に剥がれて乳頭も消失し、舌面が鏡の光ったように見えるのは「光剥苔」「鏡面舌」と呼びます。
剥落・詳細
♣病理:虚熱
有根・無根胃気の盛衰・病気の予後を示します。
有根・無根・詳細
♣病理:瘀血
朝一番に舌をチェックし、色・形・苔を評価しましょう。 ひび割れ(裂紋)や斑点があるか否かを確かめましょう。
舌の臓腑区分
病気が全身に波及している場合は、舌の全体に変化がみられます。
局部に限定している段階では、特定の臓腑区域に変化が見られます。
Tongue examination is one of unique exam method in Traditional Chinese Medicine(TCM).
It is a necessary component in clinical diagnosis.
Those famous doctor who lived in ancient society or live in modern society, are good at tongue-exam.