概 要
身体に溜まった余分な水分が原因
梅雨から夏にかけては湿気が増え、「湿邪」となって皮膚の症状を悪化させる大きな原因となります。
体内の水分を調節する「脾胃」の機能が低下していると、「湿邪」が身体に入り込んでも、水分をうまく排泄することができません。そのため「湿」が皮膚に溜まってしまい、皮膚トラブルを引き起こすのです。
主な症状の特徴は、ジュクジュクする、下半身の症状が多い、慢性化しやすい、など。また、湿が溜まると消化器系のトラブルも増えるため、食欲不振、□がネバネバする、軟便、といった症状も現れます。
治 療
使用漢方薬
次の漢方薬が、皮膚のトラブル・「湿邪」・に対してよく効く可能性が高いです。
処方名:竜胆瀉肝湯
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処方名:藿香正気散
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食 養
淡い味の食材、利水作用のあるものを中心に選んでください。
甘いものの食べ過ぎに注意しましょう。
備 考
暮らしの工夫で、良い肌状態を保ちましょう
皮膚を良い状態に保つためには、まず外からのトラブル要因を取り除くことがポイント。ホコリやペットの毛などが室内に溜まらないよう、こまめな掃除、換気を心がけましょう。入浴で皮膚を清潔に保つことも大切です。その際、石けんは低刺激で保湿性の高いものを選ぶと安心です。また、スキンケアも大切です。潤い成分として、高麗人参や当帰、紫根などの植物エキスにビタミンE、ヒアルロン酸などが配合された「瑞花露クリーム」などで、ていねいにお手入れしましよう。
おしゃれにもちょっとした工夫を。衣服は肌に優しい綿素材を選ぶ、アクセサリーは素材選びや付け方に注意する、化粧を控えめにする、などを心掛けましょう。また、洗濯用洗剤も自分に合うものを選び、衣類に残らないよう少量を使うようにしてください。
身体を整えるためには、まずバランスの良い食生活を。体内に毒素が溜まらないよう食物繊維などを多く摂り、便秘にならないよう気を付けましょう。また、甘いもの、油っこいもの、コーヒー、アルコール、タバコなどは控えめに。
そのほか、睡眠を十分にとる、ストレスを溜めないといった生活の注意も大切なポイントです。これからは新緑の美しい季節。緑が香る爽やかな空気をいっぱいに吸い込んで、毎日をいきいきと過ごしましょう。