便秘に悩んでいる人は意外と多く、特に女性は2人に1人が便秘とも言われています。

慢性的な便秘は肌荒れや冷え性などの原因にもなるので、早めの対策が肝心です。

日頃の養生でつらい便秘を解消し、スッキリ快便体質をめざしましょう。


概 要

便秘

便秘の体質(証)を知り、根本的な体質改善を実行しましょう!

排便は健康のバロメーターです。中医弁証学の古典にも「一日一便」という記載があり、毎日排便があれば身体も健やかに保たれると考えます。

実際には、排便には個人差があり、人によっては1日に数回排便があったり、2~3日に1回のペースだったり、ということもあります。毎日排便がなくても、お腹の不調や排便時の苦痛などを感じなければ便秘ではありません。

反対に、何日も排便がなくお腹に張りを感じる、毎日排便はあるものの、排便が困難だったり苦痛を感じたりする、といった場合は便秘にあたります。

中医弁証学では、こうした便秘の症状を大きく2つの体質(証)に分けて考えます。1つは体内に余分なものが溜まり過ぎてしまう「実証体質(証)」の便秘です。"身体に熱がこもり、便が乾燥して硬くなる" "過剰な生活上の圧力で便通が悪くなる"といった症状はこの体質(証)の便秘です。

もう一つは、身体に必要なものが足りていない「虚証体質(証)」の便秘です。体内の「陽気(エネルギー)」が足りず、脾胃(消化器系)の不調や冷えから便秘になったり、体内の「血」が不足して、潤い不足から便が乾燥してしまったり、といった症状はこの体質(証)にあたります。

体内の不要な物質を外へ出す排便は、健康を保つための大切な働きを担っています。慢性的な便秘は、食欲不振や肌荒れ、冷え、頭痛などさまざまな不調を引き起す原因にもなるので、早めの対策でスムーズに排便できる体質をつくりましょう。

排便をスムーズに!体質(証)別・便秘の養生法

一口に便秘といっても、その体質(証)はさまざま。薬に頼るだけでなく、便秘の根本的な原因を考えて自分の体質に合った養生を心がけることが大切です。便秘は食事との関わりも大きいので、まずは毎日の食生活を見直し、日頃の食養生で快便体質へと改善していをましょう。


主症状

便秘


便秘


備 考

便秘になりにくい生活習慣を

便秘は日常の生活習慣が原因になっていることが多いものです。食事はもちろん、適度な運動を心がける、生活上のプレッシャーを上手に解消する、トイレをあまり我慢しない、など生活面での工夫も大切です。

スッキリ快便の生活術

●しっかり睡眠:身体の潤いを保つためにも睡眠は大切です。毎日きちんと睡眠をとりましょう。

●朝食を食べる:空っぽの胃に食べ物を入れることで、腸を刺激して排便を促します。

●排便のリズムをつくる:できれば朝食後の排便習慣を。便意がなくてもトイレに行き、身体にリズムをつくることが大切です。

●生活上のプレッシャーを溜めない:身体を動かしたり趣味を楽しんだり、こまめな生活上のプレッシャー発散をしましょう。

●身体を冷やさない:冷たいものの摂り過ぎ、薄着、過剰な冷房などには注意しましょう。

●適度な運動+マッ歩一ジ:軽い運動やマッサージで、腸の働きを活発にしましょう。