このタイプの便秘は、女性や高齢者に多いです。


概 要

腸の潤い不足で、便がコロコロと乾燥気味に

「血」は体内に潤いを与える成分です。そのため、生理後や出産後、下痢、加齢、貧血気味などで体内の血が不足していると、腸の潤いも不足し、便が乾燥してスムーズに排便できなくなってしまうのです。

養生の基本は、足りない血を補いながら、腸の潤いを保つことです。身体を内側から潤す食材を積極的に摂り、スムーズに排便できるよう身体を整えましょう。


主症状

便が乾燥している、肌や髪にツヤがない、顔色が黄色い、動悸、めまい、脱毛、若白髪、月経量が少ない。


治療原則

潤腸通便


治則説明

栄養・体液を補充し腸管を潤すことにより便通をつけます。


使用漢方薬

次の漢方薬が、便秘解消・虚証タイプの便秘・陰虚証に対してよく効く可能性が高いです。

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処方名:潤腸湯

潤腸湯 陰虚の便秘に通常用いる方剤です。
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処方名:四物湯 合 麻子仁丸

四物湯 合 麻子仁丸 体力が相当低下している方。

処方名:当帰養血精

当帰養血精 大量の当帰が血虚を改善します。
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処方名:六味丸

六味丸 本剤だけで便秘が改善することもあります。
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【潤腸湯の症例・治例】

次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

〈常習性便秘と高血圧

治例図 75歳の男性です。この患者は、すでに二五年間、頑固な便秘で悩んでいました。
血圧は200/100を上下しています。いろいろの下剤を服用しましたが、いまだ快通したことがありません。
筋骨質の頑健そうな体格で、性急で肝癖の強い性格です。便秘のほかに容態をたずねても、便秘だけ治してくれればよいと頑張ります。口が乾いて夜中に眼がさめると、口中は粉をかんだようにカサカサに燥ぎ、しばらくは口がきけないです。夜間尿三回ぐらい、腰痛・肩こり・腹鳴・不眠等があります。脈は堅く、腹底は硬く、舌苔白く、皮膚は渋紙のように枯燥していて、便は石のようにコロコロで、新しい下剤をのむと不快な腹痛が続き、竹筒から水を流すように出ることが多いです。本患者を老人の津液枯燥、腸内鬱熱とみて潤腸湯を与えました。これを一日分のむと翌朝、硬軟適度の有形便がこころよく通じ、患者は便所の中で快哉を叫んで家人を呼び集めたといいます。二五年来初めての快便でした。
以後本方を愛用すること数年に及んびましたが、口燥もとれ、皮膚がつやつやし、腰痛も肩こりもとれ、血圧も190/90ぐらいになって、毎日が快適であり、うるさく怒らなくなったので、家族の方が大よろこびでした。

・現代病名:常習性便秘・高血圧


区切り線

【潤腸湯の症例・治例】

次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

〈常習性便秘と高血圧

治例図 72歳の老婦人です。画家です。赤ら顔で肥満しています。四〇年来の常習性便秘で、一カ月に一回ぐらいのこともあるといいます。この数年間血圧が高くなり、210/100もあって、一ヵ月前、左眼底出血を起こして、絶対安静を守っているといいます。腹は膨満して充実し、脈は弦です。潤腸湯を与えてみると、かってない快便で、以来腹満感が去り、眼底出血の吸収もきわめて順調となり、月余の後には、床を払って画筆を執れるようになりました。
麻子仁丸もときどき服用しましたが、この患者は本方一ヵ月余の服用で、それ以来毎日、あるいは一日おきぐらいに自然便が出るようになり、六年後の今日ますます元気です。

・現代病名:常習性便秘・高血圧


区切り線


舌 質

淡または紅く乾燥


淡または紅く乾燥


脈 診

細または細数無力 細または細数無力


食 養

食養便秘解消-虚証タイプの便秘-陰虚証対応の方は、次の食材を積極的にお召し上がりください。

肉 果物 野菜 温野菜 魚

血を補い、身体を潤す食材を摂りましょう。
●ごま ●蜂蜜 ●じゃがいも ●いちじく ●麻の実 ●ヨーグルト ●プルーン ●キウイフルーツ ●鶏スープ ●白菜


備 考

便秘になりにくい生活習慣を

便秘は日常の生活習慣が原因になっていることが多いものです。食事はもちろん、適度な運動を心がける、生活上のプレッシャーを上手に解消する、トイレをあまり我慢しない、など生活面での工夫も大切です。

スッキリ快便の生活術

●しっかり睡眠:身体の潤いを保つためにも睡眠は大切です。毎日きちんと睡眠をとりましょう。

●朝食を食べる:空っぽの胃に食べ物を入れることで、腸を刺激して排便を促します。

●排便のリズムをつくる:できれば朝食後の排便習慣を。便意がなくてもトイレに行き、身体にリズムをつくることが大切です。

●生活上のプレッシャーを溜めない:身体を動かしたり趣味を楽しんだり、こまめな生活上のプレッシャー発散をしましょう。

●身体を冷やさない:冷たいものの摂り過ぎ、薄着、過剰な冷房などには注意しましょう。

●適度な運動+マッ歩一ジ:軽い運動やマッサージで、腸の働きを活発にしましょう。