フレイルの進行を予防するために

自粛生活が続き、身体を動かす機会が減っている人が多くみられるようですね!。

「外出しないからお腹がすかない→食事の量が減る→栄養不足で免疫力が低下する」といった悪循環にならないように、まずは買い物に出かけることから始めてみませんか?

近所で交わす挨拶や外の空気に触れることは、心の潤いや脳への刺激にもなります。

買い物に行くことはフレイル対策にも!

生活をする上で欠かせない買い物ですよ!。

実は、買い物の一連の流れには、フレイル予防に必要な「身体活動・食事・社会とのかかわり」の要素がすべて含まれています。

"買い物をして食事を楽しむ"ということを意識することがフレイル対策につながるのです。

人ごみを避け、マスクや消毒などの感染対策を十分にとりながら、買い物に出かけてみましょうね!。


概 要

買い物にはいいことがた<さん!

コロナ禍でも、身体活動、食事(栄養)、社会とのかかわりを維持する工夫が大切になります。

そこで役立つのが買い物です。

買い物をすることでさまざまな効果が期待できます。

旬の食材や新しい商品を見つけられることも買い物に行く楽しみになりますね。

買い物の効果

身体活動
・歩く(体力アップ)

・献立決めや商品の選定をし、袋詰めをずる(認知機能アップ)

食事(栄養)
・料理や食べることへのなる意欲が高まる

・食欲が増す

社会とのかかわり
・外出ずるきっかけになる

・挨拶などで交流のきっかけになる


治 療

意識しながら買い物へ行ってみましょう!

冷蔵庫をチェックする

今ある食材をチェックして、足りないものや必要なものを考えたり家族からのリクエストなどを忘れないようにメモをする。

牛乳をきらしていたわね。他にも買いたすものはないかしら?

スーパーマーケットへ歩いていく

遠回りをしてみる、ルートを変えてみるなど楽しみながらたくさん歩き、しっかりと身体を動かしましょうね!。

個々の公園少し雰囲気が変わったな~。

買物をする

旬の食材や本日のおすすめ品で夕飯の献立を考えたり、お買い得品をチェックしたりと商品を見極める。

今夜は旬の大根を使った料理が食べたいな~。

お会計・袋詰めをする

おおよその値段を頭の中で計算してみる。

商品を袋詰めするときは、どの順がいいか、2つに分けた方が持ちやすいかなどを考えながら。

重たいものは下に。よし、上手に収まったぞ。


治則説明

「メタボによるフレイル(高齢者虚弱)(心身の虚弱)リスク」について

肥満でフレイル(高齢者虚弱)に

体重計 つい食べ過ぎて体重が増えやすいです。運動不足が重なると肥満領域の体重に突入しますよ!。

BMI(体格指数=体重kg÷身長mの2乗)で「25」以上は肥満とされ、身長170センチの人なら体重73キロ以上に相当します。

太っていて身体ががっちりしていれば、痩せている人よりも体力がありそうなメージを持つ人もいるでしょう。

しかし、肥満の人もフレイル(高齢者虚弱)(心身の虚弱)に陥りやすく、健康寿命を縮め、要介護リスクを上げてしまいます。

痩せている人は体力が低下しやすいのですが、太っている人も、腰痛や膝痛などで身体活動能力が低下するとフレイル(高齢者虚弱)に陥りやすいのですよ!。

健康予防のギアチェンジ

肥満や糖尿病などを合併したメタボリックシンドロームの方は減量のために運動習慣と食事制限が欠かせません。

フレイル ところが、フレイル(高齢者虚弱)予防では体重を維持してタンパク質などを含め、食事をしっかりとることが求められます。

つまり、予防が相反しているのですね!。

肥満やメタボは痩せなければいけないのですが、フレイル(高齢者虚弱)は体重が減ってやせてしまうと悪化しますよ!。

フレイル(高齢者虚弱)予防のために食べ続けて運動不足のままでは、当然のことながら、肥満やメタボは解消しにくいです。

肥満&メタボとフレイル(高齢者虚弱)を同時に予防するのはとても難しいのですよ!。

肥満やメタボはフレイル(高齢者虚弱)リスクがあることを意識して、中年期の早い段階で改善・予防に努めましょう。

65歳未満と65~74歳のプレ高齢者の一部が肥満やメタボ対策をしっかり行う。

75歳以上はフレイル(高齢者虚弱)対策に切り替えることが重要です。

2型糖尿病治療薬で改善

そもそもメタボは、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を発症するリスクが、そうでない人と比べて約3倍といわれます。

フレイル(高齢者虚弱)は要介護のリスクを上げますが、脳卒中も認知症に次いで要介護の原因の第2位に位置します。

また、中年期の肥満が認知症のリスクを上げるとも報告されています。

つまり、メタボを改善するとフレイル(高齢者虚弱)、認知症、心血管疾患の3つの要介護リスクを下げることにつながるのですね!。

肥満 現在、2型糖尿病の治療薬は、食欲を抑えながら体重も落とすことができるものがあり、血糖値コントロールに取り組みやすくなっています。

メタボも解消しやすい。健康診断で異常値を指摘された場合は、放置せずに適切な治療を受けていただきたいと思います。

肥満やメタボを改善して75歳の壁を乗り越えしょうね!。

健康長寿を伸ばしたならば、さらに高齢期の健康維持のためにフレイル(高齢者虚弱)予防に励む。それが、生涯続く健康寿命に寄与しますよ!。

老人 2型糖尿病の治療で75歳の壁を乗り越え、現在、90歳以上で元気に過ごされている患者さんはたくさんいます。

元気に長生きを実現するため、メタボは放置しないようにしましょうね!。

【健康常識】に異を唱える by 和田秀樹

健康常識とは?

介護などに頼らず、健康で自立した日常生活を送れる期間を「健康寿命」と呼ぶ。

8月、健康計測機器メーカーのタニタが40才以上の男女2500人に行った調査では、理想の健康寿命の平均は男性85.55才、女性86.99才だった。

厚生労働省調査による実際の健康寿命の男性72.68才、女性75.38才とは、男女とも10才以上の開きがあった。

“実力以上”の健康長寿を望む多くの人が頼るのが、世にはびこる「健康常識」だ。

だが精神科医で老年医学の専門家の和田秀樹さん(62才)はその常識に異を唱える。

「日本の医者や病院が紹介する健康常識は、実は日本人を対象とした科学的調査では証明されておらず、本当に日本人に当てはまるかわからないものが少なくない。

それどころか、なかには不健康をもたらすものもあるのです」

著書『80歳の壁』などが次々とベストセラーになった和田秀樹医師。医学界の権威に背を向ける“異端の医師”が、従来の常識を覆す数々の健康法を披露する。

食生活

健康づくりの基本とされる食生活。多くの医者は「カロリーオーバーに気をつけて」と忠告するが、和田秀樹医師は「高齢者は食事をがまんする必要はない」(和田秀樹医師)とピシャリ。

「多くの高齢者は“たいして働いていないから食事は低カロリーでいい”と考えますが、大きな誤解です。高齢になるほど意識してたんぱく質を摂らないと、筋肉の衰えや減少が進み、老化が進行する恐れがあります。

たとえ本人が“あじの干もので充分”と思っても、それでは栄養不足でかえって不健康になります」(和田秀樹医師)

ステーキ 同様に「肉を食べすぎてはいけない」にも、だまされてはいけない。

「肉はコレステロールを多く含み、動脈硬化や心筋梗塞の原因になるといわれます。

しかし、コレステロールには免疫機能を高め、意欲や筋力のもととなる男性ホルモンを増やす作用があるので、性別を問わず健康のために肉を食べるべきです。ちなみに私は最近まで、朝食にステーキを食べていました」(和田秀樹医師)

実際、東京都老人総合研究所が70才の高齢者を対象に追跡調査を行った「小金井研究」で、コレステロール値と死亡率の関連を調べたところ、最も長生きしたのは男性190?219mg/dL、女性220?249mg/dLという、正常よりコレステロール値が高めのグループだった。逆に死亡率が最も高かったのはコレステロール値が男性は169mg/dL以下、女性は194mg/dL以下のグループだ。

塩分と脂肪

塩 医者の健康指導の王道ともいえる「塩分は控えめに」にも和田秀樹医師は懐疑的だ。

「塩分が多いと血圧が上がって動脈硬化を引き起こすとされますが、そもそも塩分を控えると動脈硬化が防げるという国内の疫学調査はありません。

また高齢者は腎臓にナトリウムをためる機能が低下します。そこからさらに塩分を控えると低ナトリウム血症を発症し、意識障害や痙攣を併発するリスクが高まります」(和田秀樹医師)

多くの医者が「身体に悪い」と敵視する脂肪にもさまざまな健康維持の役割がある。

「脂肪には脂肪を燃焼する作用があるので、脂肪を完全に断つと古くなった脂肪を燃やせず、筋肉を分解してエネルギーを作ることになります。そのため身体脂肪が減らず、筋肉量が低下します。

また脂肪は身体や免疫細胞の材料として欠かせず、料理を楽しむうえでも大切な調味料。過剰摂取はNGでも、適度に摂ることは心身に好影響を与えます」(和田秀樹医師)

「食」の大切さ

老年医学の専門家として多くの患者を診た和田秀樹医師が改めて「食」の大切さを説く。

「日々、多くの患者を診療して感じるのは、“食べていない人は元気がない”ということです。食事制限で低カロリーや低栄養、低コレステロールの食事を続けると早く老けてしまう。

栄養が余ることで生じる害より、栄養が足りないことで起きる害の方がはるかに大きくなります。

人間の身体が欲するのは、身体に必要なものなので、まずは食べることを優先してほしい。

ラーメン また、自炊よりコンビニ弁当や外で食べるラーメンの方が多くの食材を使っていて、身体にいい可能性が大きい。外食に罪悪感を持たないでください」(和田秀樹医師)

和田秀樹医師の食生活

そんな和田秀樹医師の食生活はというと……。

「食事制限はもってのほかで、朝はおにぎりや総菜パンにヨーグルト、昼は好物のラーメンとチャーシュー丼に卵をトッピング。

夜は、週3日は外食で晩酌のワインを欠かさず、それに合わせて魚と肉を2日おきで交互に食べています」(和田秀樹医師)

新・健康常識

●食事制限はしなくてもいい、カロリーオーバーしてもいい。
●肉は食べた方がいい。
●塩分不足は命を左右する。
●脂肪は身体に悪くない。
●コンビニ弁当や外食のラーメンを食べてもいい。
●血圧などの数値にこだわらない。
●やせ型より太り気味の方が長生きする。
●60代以降のダイエットは健康に直結しない。
●治療や節制の有無で寿命が変わるかどうかはわからない。
●「心臓ドック」と「脳ドック」さえ受けておけばいい。
●病院や医者の肩書より実績。
●激しい運動は老化を促進させる。
●睡眠時間は何時間でもいい。

【プロフィール】

和田秀樹(わだ・ひでき)/1960年6月7日生まれ、大阪府出身。
東京大学医学部卒業後、東大医学部附属病院精神神経科、高齢者専門の浴風会病院、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、11月よりルネクリニック東京院院長。
30年以上にわたり、高齢者医療の現場に携わる。著書『80歳の壁』がベストセラーに。



食 養

食養フレイル(高齢者虚弱)-買物予防-対応の方は、次の食材を積極的にお召し上がりください。

肉 果物 野菜 温野菜 魚

料理で脳を活性化!

料理は、段取りを考える、手を使って調理をする、味付けをして味見をす1る、見た目を考えて盛り付けをするなど、脳も五感もフル活動!。

また、新しい料理への挑戦はさらに脳を活性化してくれます。

メニュー力ード見ながらチャレンジしてみませんか?。

楽しみながら食べることで、気持ちも元気になり、フレイル予防につながりますよ!。


暮しの養生

運動

●「歩く」ことはとても簡単な運動になりますね!。目標は1日8,O00歩です。普段歩かない人は無理をせず、少しずつ歩数を増やしていきましょう。

●衰えた筋肉を鍛えるには、適度に負荷のかかる運動をしましょう。早歩き、足踏み(5分程度)、腰を軽く下ろすスクワットなど、無理のない範囲で取り組みましょう。

食事

●1日3食、肉、魚、野菜、海藻などをバランスよく取るよう心がけてください。

●高齢者の食事はたんぱく質が不足しがちですよね。肉、大豆製品、卵などを意識して取りましょう。

●食事はよく噛む習慣を付けて下さい。上手にのみ込む力をつけるトレーニングにもつながりますよ。

その他

●地域活動や趣味のサークルなどに参加して、積極的に社会と関わりを持ちましょう。脳の老化予防、心身の健康維持につながりますよ!。

●ストレスはこまめに発散をしましょう。ブラシや指の腹で頭皮を刺激するのもおすすめです。


備 考

【フレイルとは】:加齢に伴い「筋力・食べるカ・認知機能、社会とのつながりを含む心と体の活力」が低下した状態を指します。