関節痛や神経痛などの悩みを抱えていると、日頃の家事も辛くなり、外出にも消極的になってしまいます。毎日を明るく元気に過ごすためにも、痛みの症状はなるべく和らげたいものです。

はっきりした痛みではなくても、指がこわばる、膝の曲げ伸ばしがつらい、といった関節の不調を感じたら、早い段階で改善するよう心がけましょう。


概 要

体内の邪気は早めに発散。長期化を防ぐ

風邪、寒邪、湿邪といった自然界の邪気の侵入は、気・血の通り道や臓器に停滞して痛みを引き起す直接の原因となります。

邪気の侵入の特徴は、風邪が他の邪気を連れて一緒に体内に入ってくることがあります。冬の寒さや冷房などで「寒邪」が入りこむと、体が冷えて経絡が滞り痛みとなります。また、梅雨や雨の日には「湿邪」が侵入しやすく、体内に湿(余分な水分や汚れ)が停滞して痛みを引き起こす原因に。寒と湿の邪気が同時に侵入することもあり、その場合は痛みも強くなるので注意が必要です。

また、カゼの初期などには「熱邪」が入りこんで発熱の炎症により痛みが起きることもあります。いずれの場合も、邪気が体内に滞ることで起きる痛みの初期症状なので、早めに邪気を追い払うことで症状の長期化を防ぎましょう。


主症状

●初期の関節痛・神経痛・筋肉痛。
●朝の関節のこわばり。
●寒さや湿気で誘発される関節痛・筋肉痛。
●手足のしびれ、温めると症状が緩和する。


治療原則

去風化湿


治則説明

発散したりめぐらせることにより風湿の邪を除去する。


使用漢方薬

次の漢方薬が、辛い痛みの改善・邪気の侵入・湿痺阻絡証に対してよく効く可能性が高いです。

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処方名:二朮湯

二朮湯 本証に適合する方剤。
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処方名:防已黄耆湯

防已黄耆湯 色白で水太り体質の方。
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処方名:防已黄耆湯 合 越婢加朮湯

防已黄耆湯 合 越婢加朮湯 腫れと熱感を伴うとき。

【防已黄耆湯の症例・治例】

次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

〈防已黄耆湯でひざにたまった水が消えた〉

治例図 Tさん(52歳・女性)は、40代後半から徐々に太りはじめ、1年前からはひざが腫れて痛むようになっていました。
整形外科でひざの水を抜いてもらっていましたが、あまり症状が改善しないため、知人の紹介で漢方の専門医にみてもらい、防已黄耆湯を処方されました。同時に大腿四頭筋を鍛えるストレッチを指導され、少しずつ自宅で行うようになったのです。
服用から1ヵ月でひざの水が減りはじめ、2ヵ月を過ぎるころには完全に水がたまらなくなりました。体重も3キロほど減らすことができたということです。

・現代病名:膝痛


区切り線


舌 苔

白膩苔または白滑苔


白膩苔または白滑苔

白膩苔または白滑苔

脈 診

滑


食 養

食養辛い痛みの改善-邪気の侵入-湿痺阻絡証対応の方は、次の食材を積極的にお召し上がりください。

肉 果物 野菜 温野菜 魚

次の邪気を発散する食材を積極的に食しましょう。

●はと麦、●しょうが、●うど、●ねぎ、●シナモン、●へちま、●ボケ(木瓜)ボケ酒など


備 考

生活習慣の心がけで痛みを予防

痛みの症状を防ぐためには、日頃の生活に気を配ることも大切です。痛みを引き起こさない工夫、関節を健やかに保つ身体づくりなど、痛みを防ぐ生活習慣を心がけましょう。

●身体を冷えから守る
冷えは痛みの大敵です。温かい服装を心がける、入浴で身体を芯から温める、冷たい飲み物や食べ物はなるべく避けるなど日頃から身体を冷やさない工夫をしましょう。

●湿の侵入を防ぐ
湿も痛みの原因になります。汗をかいたら早めに着替える、水分の摂り過ぎに注意するといった心がけも大切です。

●関節に負担をかけない運動を
適切な運動で筋肉を強化し、関節の負担を少なくすることも大切です。散歩や水中ウォーキングなど、関節に負担をかけずに無理なく続けられる運動を心がけていきましょう。

●健康補助食品を取り入れる
グルコサミンやコンドロイチンは、関節のスムーズな動きに欠かせない軟骨の構成成分です。安全性の高い健康補助食品を選び、中医弁証学の養生と併用することもおすすめです。

●出産後はゆっくり休養を
産後は腰痛などに悩まされる人も少なくありません。産後の身体はとても疲労しているものです。バランスの良い食事や十分な睡眠、温かい服装などを心がけ、身体をゆっくり養いましょう。無理な運動も禁物です。