なんとなく食欲がない、食が細く疲れやすい。そんな食の悩みを抱えている人は意外と多いものです。
特に、高齢者はこうした不調を感じやすくなるので注意が必要です。
日々の食事は健康の基本です。しっかり食べて元気を養い健やかで楽しい毎日を過ごしましょう。

概 要
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「元気な脾胃」と「良い食事」が大切

中医学には「薬食同源」という言葉があります。
これは、"日々の食事こそ良薬"ということです。
食材にはそれぞれに味(酸・苦・甘・辛・鹸)と性質(温・熱・寒・涼・平)があり、それが身体に作用して自然と調子を整えてくれます。
そのため、しっかりと良い食事を摂ることができれば、健やかな身体の基本をつくることができるのです。
ところが、食欲不振や食事量の減少といった不調を抱えていると、こうした食材の力や栄養をきちんと摂ることができません。

すると、体力の低下や臓器の不調を招き、さまざまな身体のトラブルにつながるのです。
主症状
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食の悩みを引き起こす主な原因は、「脾胃」の働きの低下です。
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中医学でいう「脾胃」とは「後天の本」とも呼ばれ消化器全体の働きを指し、胃は飲食物の消化、脾は栄養や水分を吸収して全身に運ぶ働きを担っています。
ストレスや暴飲暴食、加齢による衰えなどが原因でこうした機能が低下すると、食欲不振や胃もたれ、消化不良、軟便といった、さまざまな不調が現れるのです。
また、飽食で生活が不規則になりがちな現代社会では、「食の不摂生」にも注意が必要です。
お菓子やファストフード、油の多い食事などの摂り過ぎや、不規則な食事時間などは、脾胃の働きを弱くする原因となるので気を付けましょう。
元気な身体で充実した毎日を送るためにも、食の悩みは積極的に解決することが大切ですね。
脾胃の働きを整え、食事の摂り方に気を配り、毎日の食事をしっかりおいしく食べましょう。