高熱・熱感・うわ言!


概 要

外感熱病である傷寒が表(太陽)の部位で治らず、風寒の邪が熱と化して裏に向かって進展すると陽明病に転属(移行)しますね!。

陽明病では病邪と正気の勢力が伯仲し、最も激烈な邪正斗争が繰り開げられているので熱証が顕著です。病位は三陽病の中では裏にあるので裏熱実証ですね!。陽明病では一般に陽明外証(経証と陽明熱証)と正陽陽明(腑証)の両証が存在しますね。

経証は表証で葛根湯を用います。条文182→「問ウテ日ク、陽明ノ外証トハ何ヲカ云ウ。答エテ日ク。身熱、汗自ラ出デ、悪寒セズシテ反テ悪熱スルナリ」とあるのは陽明熱証で、主な症状は大熱、大汗出、煩渇、脉洪大で、足陽明胃経と手陽明太陽経脉に熱邪が宿ったことを示しています。治法は情熱法を用い、主方は白虎湯(石膏、知母、梗米、甘草)ですよ!。

条文180→「陽明ノ病タル、胃家実是レナリ」は陽明腑証で、主な症状は潮熱、言厳語、腹脹満、便秘、舌苔焦黄、脉沈実有力で、これは熱邪が陽明の臆である胃と大腸に結実して、実熱、食積、燥廉を生じたためである。治法は大至急の瀉熱と攻下で主方は大承気湯ですよ!。

陽明病は経証、腑証のそれぞれの正証の他、誤治や変証により病状は様々に変化するので症候は複雑で処方も多様です。


証:陽明病の説明へ

主症状

・高熱(午後に上昇)
・口渇多飲
・便秘
・腹部膨満
・うわ言
・呼吸促迫


使用漢方薬

次の漢方薬が、傷寒と温病・傷寒・陽明病に対してよく効く可能性が高いです。

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処方名:白虎加人参湯

白虎加人参湯

清熱・生津・益気

本方剤は肺胃熱盛(気分熱)を清する「白虎湯」に人参を加えた処方で、中暑治療の主方ともいえる。

優れた清熱作用をもつ寒性の石膏と知母によって温熱邪気を清しながら、人参によって体内の津液の回復をはかることができる。正邪が激しく抗争し、高熱・口渇が現れている時に用いられる名方である。

しかし、葉天士が「竃の煙が消えても、灰に火がある」と指摘したように、高熱が下がっても、体内に残る余熱が再び燃え出す心配があるので、紅舌・黄苔・微熱の症状がなくなるまで本処方を投与し続ける。

発熱が完全に下がった時は、使用量を減少するか、ほかの処方に変方する。
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処方名:大承気湯

大承気湯
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舌 質

乾燥


乾燥
乾燥

舌 苔

厚い白苔、黄苔


厚い白苔、黄苔
厚い白苔、黄苔

脈 診

洪大、沈実 洪大、沈実


備 考

紀元後2世紀は、食糧は足りず医療未発達の時代、寒気カゼから体調を崩し、落命する者も多かったのです。まさに、風邪は万病の元です。今も特効薬は得られていませんね!。

長沙の太守(郡の長官)を務めた張仲景(150~219年)は、10年程で親類の2/3を亡くし、多くは傷寒病(寒さから発病)での疾病死でした。

心痛めた張仲景は、伝わる医療知識と実践例を「傷寒雑病論」として記しましたね。これは、今もなお使い続けられていますね!。

マニュアル本あふれる現代、古代の「健康ノウハウ書」にも驚きは無いでしょう。しかし特異な知識は、それを秘密にすれば、生涯暮らしの糧となるものです。秘すべき財産だった医療知識を書き遺す事で、多くの人々を救ったのですよ!。