高血圧を予防、改養するためにもっとも大切なのが日常の食事です。高血圧にも体質によってさまざまなタイプがあるので、それぞれにあった食養生を心がけましょう。
老人や自律神経失調症を伴うものに多い。
めまい、頭の脹るような痛み、耳鳴り。手足のほてり、不眠、口の乾燥、頬の紅潮、寝汗
。
舌質;赤くやや乾燥。脈:弦数または細数。
慢性、高齢の人の高血圧に多い体質(証)
加齢とともに増える高血圧症。高齢の人、慢性化している人の高血圧は、体力不足にも配慮が必要です。
血液を運ぶ気(エネルギー)が不足すると血液の流れが滞り、動脈硬化が進み高血圧につながるのです。
主に、息切れ、疲労感、動悸、耳鳴り、めまい、物忘れ、睡眠障害、腰痛、夜間の頻尿、舌の色が淡い、といった症状が現れます。
この体質(証)の高血圧は、エネルギーの源を生む「腎」がポイントです。腎の機能が低下してエネルギー不足になってしまうため、腎を補うことが大切です。
□めまい
□頭の脹るような痛み
□耳鳴り
□手足のほてり
□不眠
□口の乾燥
□頬の紅潮
□寝汗
□舌質;赤くやや乾燥
□脈;弦数または細数
六味丸合七物降下湯:最低血圧が高いもの。
六味丸:腎陰虚症に対する基本方剤。
六味丸合釣藤散:めまい、頭痛、いらいらがつよいもの。
滋陰降火湯:ほてり、のぼせ、いらいらなどがつよいもの。
次の漢方薬が、高血圧症・肝腎陰虚・肝陽偏亢証・に対してよく効く可能性が高いです。
高血圧症-肝腎陰虚・肝陽偏亢証-対応の方は、次の食材を積極的にお召し上がりください。
●トマト ●柿の葉茶 ●ひまわりの葉と花 ●はぶ茶 ●緑茶
毎日の意識と工夫で、生活習慣の改善を
上がった血圧を薬で一時的に下げることはできますが、それでは根本的な高血圧の改善にはつながりません。まずは高血圧を予防・改善するよう、生活習慣を変えていくことが大切です。
毎日の食事では、塩分はなるべく控え、薄味を心がけましょう。焼き魚や和え物にも酢の酸味を上手に使ってみてください。
また、加工食品はあまり使わず、新鮮な食材をとるようにしましよう。毎日のお酒も控え目(1日1合程度)に。
ラジオ体操やウォーキング、太極拳といった有酸素運動も効果的です。お風呂は「ぬるめのお湯に10分程度」を目安にしてください。またお風呂での事故も多いので、風呂場と脱衣所の温度差には注意しましょう。
そのほか、生活上のプレッシャー解消のために趣味を持つ、安定した睡眠をとる、食物繊維の多い野菜やヨーグルトなどを食べて排便を良くする、など無理なく実践できる養生法はたくさんあります。毎日の生活から高血圧を予防・改善するよう、ちょっとした意識と工夫を心がけてみてください。