漢方薬 中医師 漢 方

肝胆湿熱;肝胆が、熱を持った状態です。イライラ、頭痛等が起こります。

湿熱の邪によって肝胆の疏泄作用が障害されたものです。肝臓および胆道系の炎症が主で、胆汁の排泄障害・自律神経系の失調・水分代謝障害などをともなったものと考えられます。
湿熱の邪の感受・刺激物の摂取過多や飲酒あるいは美食の習慣などによって発生します。
急性肝炎・胆のう炎・胆石症などでみられます。
【主症状】
胸脇部の脹つた痛み(とくに右側)および圧痛・口が苦い・口渇するが水分は欲しくない・呑酸・悪心・嘔吐・腹部膨満感・飲欲不振・四肢がだるい・いらいらして怒りっぽい・尿が濃い・便秘あるいは軟便ですっきり出ない・黄疸を ともなうことが多い・同時に発熱がみられます。起伏する持続性の発熱あるいは、往来寒熱を呈します。
女性では悪臭のある黄色帯下・外陰部の掻痒などもみられます。
舌質は紅・舌苔は黄肌・脈は弦数です。
【論治】
治法は清熱利湿・疏肝利胆です。菌蔭言・沢潟・木通・滑石・猪苓・赤小豆・金銭草などの清熱利湿薬を主とし、竜胆草・山楯子・黄苓・黄柏などの情熱薬、柴胡・欝金・青皮・枳実などの疏肝解欝薬、大黄・芒硝などの潟下薬を加えます。
【代表方剤】
●清熱去湿剤…菌陳嵩湯。
●清臓腑熱剤…竜胆潟肝湯。
●解表攻裏剤…大柴胡湯など。
胆石には、
胆道排石湯などです。