中医学には、独自の診断法がありますが、そのなかにのひとつに「舌診」があります。舌は、臓腑経絡、気血津液、邪正状況を反映する客観的な診断指標です。
●舌苔がなくなり、舌面がツルツルして鏡のように光るものであり、「鏡面舌」とも呼ばれます。または、裸の舌(Bare tongue)とも呼ばれます。光剥无苔・光瑩苔とも呼ばれます。
●慢性疾患・重病久病、また高齢者によくみられます。
●腎・胃の中の陽液の枯渇を示しています。
陰虚
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舌苔がなくなり、舌面がツルツルして鏡のように光るものであり、「鏡面舌」とも呼ばれる。慢性疾患・重病久病、また高齢者によくみられる。
深紅舌・乾燥無津・光滑無苔(陰虚重証)
舌色=深紅舌、苔状=無苔
舌色=紅舌、苔状=無苔、舌形=裂紋。
紅舌により裏熱、裂紋から裏熱による傷陰、無苔はさらなる陰津大傷の表現。
養陰生津。
滋陰降火湯合六味地黄丸
舌苔がなく、表面がツルツルで光沢がある舌は、水分が不足し、体液がかなり失われていることをあらわしています。
もし、舌自体が深紅色なら、体液の損失は相当なものだと思われます。とくに、胃潰瘍、慢性胃炎、萎縮性胃炎、神経性胃炎など、胃の慢性疾患の悪化が心配です。胃粘膜の状態がかなりよくない状態かもしれません。高血圧、糖尿病、アトピー性皮膚炎、甲状腺機能亢進症の長期化、不妊症も気になります。また、熱の勢いが強くて水分が失われている場合にも、同じような舌になります。体内で炎症や感染症が治りきらず、長引いているかもしれません。
逆に、舌自体が白っぽい色で、表面がツルツル光っている場合は、かなりの栄養失調の状態になっていると考えられます。元気がない、食欲がない、食べたいと思わない、おなかが冷えてしくしく痛む、疲れやすい、顔色が悪い、めまい、立ちくらみ、肌の乾燥、貧血などの症状はないでしょうか。胃の消化吸収機能、栄養代謝機能が、かなり低下している可能性があります。
Tongue qualities were scientific measures because they were objective(客観).
I can feel it,you can feel it,so it's not subjective(主観).
舌苔は胃気と胃陰により化成されたものです。胃気・胃陰が虚損して苔の化生ができず、「光滑舌」「鏡面舌」になります。
光滑舌とともに紅絳舌・乾燥・少津が現れるのは胃陰虚・胃腎陰虚を示します。
治療原則は滋陰養胃益腎*1 です。
光滑舌とともに淡白舌・湿潤が現れるのは胃気大傷*2 ・気血両虚を示す。
治療原則は健脾養胃*3 ・益気養血です。
脾陽虚には、●人参湯(理中丸)、
●附子人参湯(附子理中湯)などです。
脾腎陽虚の水腫には、温陽利水の●真武湯です。
健脾補中・昇陽益気で●補中益気湯、溜飲があれば●苓桂朮甘湯を加えます。
*1 滋陰養胃益腎:胃陰を養い、腎陰を益すこと。
*2 胃気大傷:胃気(脾胃の消化機能)が大きく傷つく状態。
*3 健脾養胃:脾気を健やかにし、胃陰を養うこと。
光滑舌(鏡面舌)の場合に使用される漢方方剤は、次のとおりです。
朝一番に舌をチェックし、色・形・苔を評価しましょう。 ひび割れ(裂紋)や斑点があるか否かを確かめましょう。
舌の臓腑区分
病気が全身に波及している場合は、舌の全体に変化がみられます。
局部に限定している段階では、特定の臓腑区域に変化が見られます。
Tongue examination is one of unique exam method in Traditional Chinese Medicine(TCM).
It is a necessary component in clinical diagnosis.
Those famous doctor who lived in ancient society or live in modern society, are good at tongue-exam.
●料理が薬(くすり)になる膳=薬膳
●薬膳=食べる方の体質に合っている食事料理
●薬膳は中華料理とは限りません。日本の日常の食材で作れます。
●主菜には、すっぽん(鼈)、あわび、鴨肉、きゅうり(胡瓜)、トマト(蕃茄)を使用すると良いでしょう。
辛味が強いからしやこしょう、にんにくや生姜(しょうが)などの薬味は控え、果物など甘味で酸性の食べ物を多くとりましょう。
また、ストレスをため込まないよう、たっぷりと睡眠をとり、早寝早起きをしましょう。
陰虚体質とは、体に潤いをもたらす「陰」の気が足りず、体内の津液も少ない体質です。陰の気は年をとるごとに減るため、更年期が近い40歳以降によく見られます。寝汗をよくかき、のどや口、目が乾きやすく、血液中の水分も少なくなって、血液がドロドロになりやすいのが特徴です。秋の乾燥に弱く、咳が出たり、乾燥肌になりがちです。
体に潤いを与える、陰を補う食べものを積極的にとりましょう。十分な睡眠をとることも大切です。ストレスや疲労、喫煙なども、陰の気を減らす原因となるので注意してください。
「水」が不足している陰虚タイプは、身体に潤いがたりず、余計な熱がたまった状態にあります。そこで「平性」「涼性」ときには「寒性」の食材を使って、熱を払って潤いを補充する食事を心がけましょう。のぼせやほてりがあるときは、身体を冷ます平涼性の食材をとくに選んで料理します。
中国で体のほてりを鎮める代表的な食材といえば、すっぽんがあげられます。日本では、生はなかなか入手できませんが、缶詰のすっぽんスープが販売されています。また、すっぽんと同様に稀少な鴨肉やあわびも熱を冷ましてくれる食材です。陰虚の人は、ときにはこれらの食材を使った料理で「陰」を養いましょう。
また、きゅうりやトマトなどの寒涼性の野菜を生で食べると効果的です。
中国には、「甘酸化陰(かんさんかいん)」すなわち「甘味と酸味を合わせると陰分が湧いてくる」という言葉があります。この言葉の意を満たす食材がトマト、梨、レモン、メロンなど。自然のなかで育ったこれらの野菜や果実には、舌にやさしい自然の甘味と酸味が備わり、陰を補い、体を潤すはたらきがあります。陰虚の人には、ぜひ積極的にとってほしいものです。
逆に、なるべく避けたい味は「辛味」です。唐辛子、こしょうなどの香辛料や、大根、ねぎ、にんにくなどの辛み野菜は、辛味が強すぎて陰分を消耗するので、この陰虚タイプには不向きです。
●香辛料、薬味野菜など、「辛味」や「温熱性」の強い食材は控えめにしましょう。
●のぼせ、ほてりがあるときは、「温性」「熱性」の食材は避け「平性」「涼性」の食材をとりましょう。
●冷たい飲みものは避け、できるだけ温かい飲みものを飲みましょう。
●しょうが、にんにく、ねぎ、ピーマン、にらは、なるべく避けましょう。
●気になる不調を自分で手軽にケアする方法として、おすすめなのが『ツボ』(経穴)です。
数千年の歴史を持つ中医学(東洋医学)の治療法です。
WHO(世界保健機関)の主導でツボの名称統一を行うなど、最近は世界的にも関心が高まっている治療法です。
「お茶で一服する」「トイレに立つ」といったタイミングでツボを押すことを、ぜひ習慣化しましよう。その場で不調を解消できるだけでなく、病気への抵抗力や免疫力を日々、高めていくことが可能です。
体に必要なうるおいである陰を、根本から補うことができるツボです。
陰虚体質とは、体に潤いをもたらす「陰」の気が足りず、体内の津液も少ない体質です。陰の気は年をとるごとに減るため、更年期が近い40歳以降によく見られます。寝汗をよくかき、のどや口、目が乾きやすく、血液中の水分も少なくなって、血液がドロドロになりやすいのが特徴です。秋の乾燥に弱く、咳が出たり、乾燥肌になりがちです。
体に潤いを与える、陰を補う食べものを積極的にとりましょう。十分な睡眠をとることも大切です。ストレスや疲労、喫煙なども、陰の気を減らす原因となるので注意してください。
●世界の伝統医学の中でも、最も理論体系が整い、豊富な治療手段を備え、長い経験の蓄積があり、実用性の高いのが中医学(東洋医学)です。
この医学は病気の治療ばかりでなく、養生思想も内容が豊かで、病気の予防や健康増進にも活用できます。
その大きな特徴は、一人一人に合わせたやさしい眼差しで、各個人の体質を見極め、体質や体調に合った養生や生活改善を提案することです。
中医学では、昼は「陽」、夜は「陰」の時間帯といいます。十分に寝て陰を養うための夜間に起きて活動していると、陰分は消耗する一方です。
また、辛みが強い酒やたばこをとりすぎると、熱が生じてのどが渇き、やはり陰分が消耗します。
そこで、陰虚の人は、夜型生活であるならそれをやめて少なくとも午前0時前に寝ることが必要です。そして酒やたばこを控えることを真っ先に心がけてほしいものです。
健康のために適度に汗をかくのはよいことなのですが、「陰」不足の人は汗をかきやすい体質のため、ますます「陰」が消耗され、体調をくずすもとになります。このタイプには、炎天下でのスポーツやサウナなど、びっしょり汗をかくようなことは不向きです。
また、汗をかきすい夏は涼しい服装で、エアコンも冷えすぎない程度に利用するとよいでしょう。もちろん水分補給には充分に気をくばってください。
適度な運動は必要ですが、汗のかきすぎには要注意です。運動後はたっぷりと水分を補給しましょう。
運動をするときには、汗のかきすぎに十分な注意が必要です。最も適しているのは、水泳やアクアビクスなどの水中運動です。
ただし、体を動かせば、水中でも汗をかくので、運動後の水分補給はお忘れなくしてください。